「更新せず」不当と認めず ほっともっと元店主が敗訴

 弁当店チェーン「ほっともっと」を展開するプレナスが値引きを強制しているなどと主張し、契約更新を拒否された北海道苫小牧市の「ほっともっと苫小牧末広店」の元オーナー佐瀬幸恵さん(61)が、地位確認と慰謝料などを求めた訴訟の判決で、札幌地裁は21日、請求を棄却した。
 佐瀬さんは契約更新を拒む十分な理由はなく、契約上の権利の乱用だと訴えたが、中野琢郎裁判長は判決理由で、佐瀬さんが署名した確認書の書面上、契約が2021年9月末で終了し、再契約もしないことで合意していたと判断した。
 判決によると、佐瀬さんが20年2月、記者会見を開き、同社が値引きを強制し、不当な利得を得たと主張したことが名誉毀損に当たるとして、プレナス側が21年4月に再契約をしないと通知していた。
 佐瀬さんはプレナスから広告宣伝費を過剰負担させられたとして計約160万円の返還を求めた訴訟も札幌地裁に起こしたが、今年1月に請求棄却されている。
(共同通信社)