濃厚接触者の特定、不要に 企業の職場など対象

 

 厚生労働省は16日、企業などの職場で新型コロナウイルス感染者が確認されても、基本的に同僚らを対象とする濃厚接触者の特定作業は必要ないと都道府県などに事務連絡した。出勤や外出も制限しない。感染者に接触した可能性がある人には、重症化しやすい人に会ったり、大人数での飲食やイベントに参加したりしないよう促している。

 濃厚接触者が相次ぎ、社会機能が維持できなくなるのを防ぐのが狙い。「感染対策が不十分」「感染者が多数」といった場合は、従来通りの対応も可能とする。

 入院患者がいる病院、高齢者施設、家庭内については濃厚接触者の特定や外出制限を求める。

 保育所や小学校などの職場への適用は自治体ごとに判断する。高齢者施設や保育所、幼稚園、小学校に勤務する人が濃厚接触者になった場合は、毎日の検査で陰性を確認できれば業務の継続を可能とする。

 また、家族が感染したため自宅待機している人は、抗原検査キットなど日を置いた2回の検査で陰性となれば5日目には解除できるようにする。

(共同通信社)