がん保険や医療保険など「生きるための保険」のリーディングカンパニーであるアフラックは、2021年から2022年にかけて、職務基準の人財マネジメントを軸とする制度改革を実施しました。以下では、『労政時報』第4031号(22.3.11)で掲載した同社事例のポイントをご紹介します。
■制度改定の主なポイント
❶制度改革の狙いと背景:経営ビジョン実現に向けて、中期経営戦略の柱の一つに「人財マネジメントに関する抜本的制度改革」を掲げ、改革を実施
❷制度改革の進め方:社長をオーナーとし各領域を代表する役員で構成するクロスファンクショナルなプロジェクトで累計91回(128時間)にわたり制度を検討、一般社員層からはフォーカスグループを通じ広く意見を聴取
❸制度のコンセプト:「“職務” と “成果” に報いる報酬体系」と、「タレントマネジメントの強化」の二つを基本方針とする
❹等級制度:管理職層はグレード16~23、一般社員層はグレード11~15とした。役員・管理職および一般社員のすべての職務の内容を職務記述書に明文化し、グレードも明記して全社に公開。職務記述書の数は1400以上に上る
❺報酬制度:基本給と、6月・12月に支払う賞与、3月に支払う短期業績賞与を中心とする構成。報酬水準は日系大手企業の上位25%をベンチマークとした。また、転勤する場合の負担に手厚く報いるべく「転勤手当」を新設し、職務によらない手当は廃止
➏評価制度:コンピテンシーをベースとする行動評価と目標管理に基づく業績貢献評価で構成。行動評価は基本給、業績貢献評価は短期業績賞与に反映する
❼タレントマネジメントの強化:各部門を統括する役員に人財マネジメントに関する権限を委譲する「部門型人財マネジメント」を導入。社員一人ひとりとしっかり向き合い、適所適材の配置や計画的な育成を行う
❽制度改革の進め方におけるポイント:人財戦略部主導でなく社長をオーナーとする組織横断的プロジェクトでの多くの議論が、制度浸透や社員の納得につながる
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