2022年に卒業を予定し、就職を希望する高校生に対する企業の採用選考が16日、全国で解禁を迎えた。21年卒は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で準備が整わない状況を踏まえ、例年より1カ月遅れの10月16日が解禁日だった。22年卒は例年の日程に戻った。
高校は学校推薦を受けて企業に応募する方式が主流となっている。採用が早まり、学業に影響する事態を避ける狙いで、文部科学省や厚生労働省、経済団体、全国高等学校長協会の協議により、統一日程を決めている。
最初に応募可能な企業が1人1社に限られることが多い。一定期間を経た上で複数企業への応募ができるようになる。自分に適した企業を選ぶ上での選択肢が狭まり、早期離職を生む温床になっているとの指摘もある。
民間企業などに就職を希望する高校生(7月末時点)は約14万5千人おり、前年同期比10・3%減少した。21年3月卒に続いて減った。コロナ禍で、将来の安定を志向し、進学や公務員志望に切り替える人が増えたとみられる。求人数は2・9%増の約34万6千人。求人倍率は0・30ポイント上昇し2・38倍となった。
(共同通信社)