プロフェッショナル人材事業

公開日 2021.4.21 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)

プロフェッショナル人材事業(ぷろふぇっしょなるじんざいじぎょう)

 都市圏の企業または大企業での勤務経験がある人材を地方の中小企業に橋渡しする国の事業。地域企業が潜在的な力を開花させ成長することにより、地域経済に新たな付加価値を創出し、地方への新たなひとの流れを生み出すことを、事業の目的としている。内閣府地方創生推進室が推進する事業だが、運営は各道府県によって行われている。
 この事業では、東京都と沖縄県を除く45道府県に「プロフェッショナル人材戦略拠点」を設置し、その拠点が、金融機関などと連携しながら、地域企業の「攻めの経営」への転身を後押しすると同時に、プロフェッショナル人材と地域企業とのマッチングのサポートを行う。

 具体的には、次の四つのステップで事業が進められる。

(1)戦略拠点に在籍するプロフェッショナル人材戦略マネージャーが、地域企業が持つ潜在成長力への目覚めを喚起し、「攻めの経営」への転換を促進する

(2)企業のプロフェッショナル人材のニーズを具体化し、人材獲得の決断を促進する

(3)民間人材ビジネス事業者やパートナーシップ企業などと連携し、プロフェッショナル人材のマッチングをサポートする

(4)採用後も経営者等に対してフォローアップを行い、プロフェッショナル人材が企業で活躍できるよう支援する

 この事業は、2016年1月から本格稼働したが、2020年11月末現在、相談件数は5万2144件、成約件数(プロフェッショナル人材の受け入れ件数)は1万831件(ともに事業開始からの累計)に達している。