新型コロナウイルスの影響による業績悪化を理由に福岡県内の観光バス会社から解雇された男性運転手が、解雇は不当だとして未払い賃金の支払いなどを求めた仮処分で、福岡地裁が「解雇は無効」として、月約18万5千円の支払いを命じる決定をしていたことが5日、分かった。決定は3月9日付。
決定によると、会社は貸し切り観光バス事業を営んでいたが、コロナで海外客が激減し、昨年5月には売り上げがゼロになった。男性は昨年3月に解雇されている。
小野寺優子裁判官は、人員削減の必要性は認めた一方、削減規模を説明せず、解雇対象者の意見聴取もなかったとして「解雇は拙速で、合理性を欠く」と指摘。男性が賃金支払いを求めた訴訟の判決言い渡しまで、賃金の6割に当たる額を支払うよう会社に命じた。
男性代理人の西野裕貴弁護士は「コロナ禍で経営が厳しくなったとしても、労働者が不当に切られることがあってはならない」と話している。
(共同通信社)