事業用自動車事故調査委員会は29日、横浜市の国道で2018年、路線バスが乗用車に追突し、乗客らが死傷した事故の調査報告書を公表した。運転手の失神が原因で、運転手は勤務時間外に意識消失を経験していたことを会社に申告していなかった。再発防止のため既往症の申告や事業者側の把握の徹底を求めた。
報告書によると、事故は18年10月28日午後9時15分ごろ発生。神奈川中央交通の路線バスが高架橋の支柱に接触しながら進み、信号待ちで停止していた乗用車に追突した。乗客の高校生1人が死亡、別の乗客や運転手ら6人が重軽傷を負った。
運転手は脳に一時的に血流が行かないことで起こる「反射性失神」が起きていた可能性が高い。原因は不明。2~3年前の勤務外に意識を消失した経験があったが、短時間で回復したため会社に報告していなかった。
報告書は運転に支障を及ぼす既往症は必ず会社に申告し、体調に異変を感じた場合は車両停止を最優先するよう指摘。事業者側も意識消失や体調異変が重大事故につながる危険性の指導を徹底するよう求めた。
横浜地裁は20年6月、運転手に禁錮3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。
(共同通信社)