フリーの労災加入4月から 俳優、アニメーターなど

 

 厚生労働省の労働政策審議会部会は24日、フリーランス(個人事業主)として働く俳優ら芸能従事者やアニメーターなどのアニメーション制作従事者、柔道整復師を新たに労災保険の「特別加入制度」の対象とする省令案の要綱を了承した。来年4月から運用が始まる。

 特別加入制度は建設業の一人親方など、働き方が労働者に近い人を対象に労災保険への加入を任意で認めるもの。自身で保険料を払えば補償が受けられる。2018年度末現在、約190万人が加入しており、厚労省は今回加わる3業種で計約1万5千人の加入を想定している。

 個人事業主は雇用関係にないため仕事でけがや病気になっても労災保険による補償が得られないなど立場が不安定で、政府は法的保護の強化を検討していた。

 政府の統計などによると、芸能従事者は約21万8千人、柔道整復師は約7万3千人、アニメーターは約1万人。仕事が原因とみられる傷病として、芸能従事者が喉のポリープ、アニメーターはけんしょう炎、柔道整復師は腰痛が多いという。

(共同通信社)