高校生の採用選考解禁 コロナ禍で1カ月遅れ

 

 来春卒業予定で就職を希望する高校生に対する企業の採用選考が16日、全国で解禁された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校で就活準備に支障が出たことを踏まえ、政府は解禁を当初予定より1カ月ずらしていた。業種によっては求人数が大きく減少、就活には厳しさも予想される。

 高校生は学校推薦で企業に応募するのが一般的で、採用の早期化を防ぐため、政府が経済団体や全国高等学校長協会と協議の上、選考日程を統一している。

 今年は当初、出願書類の提出を9月5日、選考を同16日に解禁することにしていたが、それぞれ1カ月ずらした。多くの都道府県では最初に受ける企業が1人1社に限定され、半月~1カ月半後から複数企業に応募できる。

 高校生の求人数はコロナ禍で状況が悪化している。厚生労働省によると、7月末時点の高校新卒者への求人数は前年同期比24・3%減の約33万6千人。宿泊業・飲食サービス業や生活関連サービス業・娯楽業などで落ち込みが目立っている。

(共同通信社)