オンライン申請月内再開へ 雇用助成金、厚労省

 
 厚生労働省は19日の参院厚労委員会の理事懇談会で、運用を停止している雇用調整助成金のオンライン申請について、月内の再開を目指すと表明した。新型コロナウイルス感染拡大で企業の業績が悪化する中、5月20日にオンライン申請をスタートする予定だったがトラブルが相次ぎ、外部の業者に原因の調査を依頼していた。
 オンライン申請のシステム設計は富士通が受注し、3社に再委託した。5月20日の運用開始直後に、システムのプログラムミスで個人情報が漏えいしたため停止。再発防止策を講じたとして6月5日に再開したものの、事業者の銀行口座や従業員の給与明細が他社に閲覧される状態になり、約3時間後に停止した。
 雇用調整助成金は業績が悪化し、従業員に休業手当を支払った企業に支給する。厚労省は、対象や支給内容を拡充し、雇用維持の柱として位置付けている。
(共同通信社)