障害者雇用安定助成金

公開日 2019.2.12 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)

障害者雇用安定助成金(しょうがいしゃこようあんていじょせいきん)

 障害者などの職場適応・職場定着および一層の雇用促進を図ることを目的として、障害特性に応じた雇用管理・雇用形態の見直しや柔軟な働き方の工夫を講じる事業主、職場定着に困難を抱える障害者に対してジョブコーチ計画に基づく支援を行う事業主、労働者の治療と仕事を両立させるための制度を導入する事業主、および障害者の雇入れに必要な事業所の施設・設備などの設置・整備を行う中小企業事業主に対して助成するもの。
 次の四つのコースに分けられる。

(1)障害者職場定着支援コース

(2)障害者職場適応援助コース

(3)障害や傷病治療と仕事の両立支援コース

(4)中小企業障害者多数雇用施設設置等コース

 このうち「障害や傷病治療と仕事の両立支援コース」は、2018年4月に、それまでの「障害・治療と仕事の両立支援制度助成コース」を改称、支給要件などを変更したものであり、支給対象措置によって次の二つに区分される。

①環境整備助成
 労働者の障害や特性に応じた治療と仕事を両立させるための柔軟な勤務制度や休暇制度を導入し、かつ、両立支援に関する専門人材を配置した事業主に対する助成金。配置した専門人材に応じて、次の額が支給される。

・企業在籍型職場適応援助者を配置した場合:30万円

・両立支援コーディネーターを配置した場合:20万円

※助成金の支給は、上記のそれぞれについて1回限り。

②制度活用助成
 がん等の反復・継続して治療が必要となる傷病を抱える労働者のために、両立支援コーディネーターを活用して社内制度を運用し、就業上の措置を行った事業主に対する助成金。
 対象労働者の雇用期間の定めの有無に応じて、次の額が支給される。

・対象労働者が有期契約の場合:20万円

・対象労働者の雇用期間に定めのない場合:20万円

※助成金の支給は、上記のそれぞれについて1回限り。