職場情報総合サイト

公開日 2018.10.23 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)

職場情報総合サイト(しょくばじょうほうそうごうさいと)

 就職を控えた学生や求職者などの利用者が、個々のニーズに応じてさまざまな観点から、企業の職場情報(時間外労働時間の実績や有給休暇取得率、社員の平均年齢など)を横断的に比較・検討できるようにするため、厚生労働省が開設したWEBサイト
 これまで「若者雇用促進総合サイト」「女性の活躍推進企業データベース」「両立支援のひろば」などのWEBサイトを通じて個別分野ごとに提供されていた職場情報を横断的に検索、参照できるようになっている。
 2016年6月に閣議決定された「日本再興戦略2016」や「規制改革実施計画」において、個々の労働者が能力を最大限に発揮し、経済成長の担い手として活躍できる環境を整備するため、労働市場での職場情報の見える化や、企業の人材管理の促進のさらなる取り組みが求められていること、また、2017年3月に決定された「働き方改革実行計画」において、法令による情報公開の義務化や、認定・表彰制度を活用した働き方改革の好事例の横展開が盛り込まれたことなどを受け、これらの政策的課題に対応するため、2018年7月に開設された。

 このWEBサイトでは、次の情報が掲載されている。

(1)採用状況に関する情報(新卒者および新卒者以外の採用・定着状況、採用した労働者に占める女性労働者の割合 など)

(2)働き方に関する情報(月平均所定外労働時間、有給休暇取得率 など)

(3)女性の活躍に関する情報(労働者に占める女性労働者の割合、管理職に占める女性の割合 など)

(4)育児・仕事の両立に関する情報(男女別育児休業取得率、育児目的休暇制度の具体的内容 など)

(5)能力開発に関する情報(研修制度、キャリアコンサルティング制度 など)

(6)その他(女性活躍推進法、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画、ハローワークインターネットサービスに掲載されている求人情報とのリンク など)

 なお、このWEBサイトを活用するメリットとして次のような点が挙げられる。
<求職者>

・ライフスタイルや希望条件に合った企業を選択できる

・事前に企業の就業実態を把握することで、入社後のミスマッチを防止できる

<データ登録企業>

・職場情報を開示することで企業のPRができる

・職場改善への取り組みが評価されることにより優秀な人材を獲得できる