パートタイム労働者活躍推進企業表彰

公開日 2016.8.23 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)

パートタイム労働者活躍推進企業表彰(ぱーとたいむろうどうしゃかつやくすいしんきぎょうひょうしょう)

 パートタイム労働者の雇用管理の改善に向けて自主的に取り組む企業を表彰する制度で、厚生労働省が2015年度に創設した。他の模範となるパートタイム労働者の活躍推進に取り組んでいる企業などを表彰し、これを広く国民に周知することにより、企業の取り組みを促進することを、その目的としている。
 表彰の基準は、次のとおり。

(1)労働条件の説明・明示、賃金、能力開発、人事評価など合計68問から成る「パートタイム労働者均等・均衡待遇指標」(パート指標)の診断結果が、雇用する全てのタイプのパートタイム労働者に係る取り組みにおいて、総得点率50%以上であること。

(2)パートタイム労働者の活躍に向けて取り組む企業として「パート労働者活躍企業宣言サイト」に取り組み内容や今後の目標等を掲載(宣言)していること。

(3)パートタイム労働者の活躍推進に向けた取り組み(法定を上回る自主的な取り組み)を行い、かつ、実績または成果が認められること。

(3)の「パートタイム労働者の活躍推進に向けた取り組み」としては、次の4分野が挙げられている。

 第1分野:パートタイム労働者の働きぶりの評価と適正処遇に関する取り組み
 第2分野:パートタイム労働者に対する教育訓練やキャリアアップに関する取り組み
 第3分野:パートタイム労働者とのコミュニケーション向上のための取り組み
 第4分野:その他の取り組み(第1~3分野以外の取り組み)

 上記のうち3分野以上の取り組みを実施している企業を「優良賞」、2分野以上(第1分野、第2分野のうち1分野以上を含む)の取り組みを実施している企業を「奨励賞」として表彰し、さらに優良賞の対象から特に模範となる取り組みがあった場合に「最優良賞」を選定することにしている。
 2015年度は、最優良賞に2社、優良賞に4社、奨励賞に13社が、それぞれ選出された。

〈参考〉厚生労働省「パート労働ポータルサイト」 http://part-tanjikan.mhlw.go.jp/