公開日 2015.8.13 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)
LGBT(える・じー・びー・てぃー)
性的少数者を意味する言葉で、レズビアン(Lesbian、女性同性愛者)、ゲイ(Gay、男性同性愛者)、バイセクシュアル(Bisexual、両性愛者)、トランスジェンダー(Transgender、心と体の性が一致しない者)の総称。「GLBT」といわれることもある。
1990年代に入り、欧米諸国において性的少数者に対する偏見や差別が社会問題化する中で、この言葉が広く使われるようになった。
性的少数者は、人口の3~10%の割合で存在するといわれているが、周囲から理解されずに大きなストレスを抱え込んでしまうことがあるため、LGBTの従業員に対しては、適切なケアが必要といわれている。
欧米の先進的な企業においては、採用の場面でLGBTに対して差別的な姿勢を示すこと、あるいはLGBTの従業員が抱えるストレスに対して十分なケアを施さないことなどは、企業イメージの悪化を招くことにもなりかねないため、LGBTに対する対応や支援が積極的に行われている。
日本企業も、2000年代に入り、グローバル化が進み、またダイバーシティ・マネジメントへの関心が高まる中で、LGBTの社員に対する対応や支援に取り組む企業が出現し始めた。これらの取り組みとして、具体的には、次のものが挙げられる。
(1)人事方針や倫理規程等に、LGBTに対する差別を行わないことを明記する
(2)LGBTに関する相談窓口を設置する
(3)LGBTに関する理解を深めるための研修を従業員に実施する
(4)社外のLGBT支援活動に協賛する。または従業員を参加させる