若者キャリア応援制度

公開日 2014.4.10 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)

若者キャリア応援制度(わかものきゃりあおうえんせいど)

 就業経験の乏しい学卒未就職者などの若者の正社員就職を応援するため、厚生労働省が認定した民間人材ビジネス事業者が、若者に対して研修と紹介予定派遣を組み合わせた就職支援を行う事業。正式名称は「紹介予定派遣活用型正社員就職応援」事業。
 事業実施期間は、2014年4月1日から17年3月31日までの3年間で、14年3月31日現在、全国で14事業者(同一事業者が複数地域で事業を実施する場合、それぞれを1事業者としてカウントする)が実施事業者として選定されている。
 選定事業者は、次に挙げる事業などを行う「事業実施計画書」を厚生労働省職業安定局長に提出し、その承認を受けなければならない。

  1. 学卒未就職者等に対する、派遣元での社会人としての基礎的なスキル研修と紹介予定派遣による就労の一体的な実施
  2. 研修・マッチング等の取り組み報告
  3. 新卒応援ハローワークその他の若者支援機関との連携
  4. 事業に関する周知および広報


 選定事業者には、職業安定局長が承認した事業経費の範囲内であって上記の事業に要したものと認められた実費、および就職報奨費(正社員に就職させたものと職業安定局長が認めた支援対象者1人につき10万円。ただし、支給対象者数は、認定された支援対象者数(目標)に相当する額を超えられないものとする)が、中央職業能力開発協会に造成されている緊急人材育成・就職支援基金から支給される。
 厚生労働省は、この事業を通して、派遣活用型の就職モデルを検証・構築し、そのビジネスモデルを普及させて、労働市場のマッチング機能の強化を図ることを目指している。