公開日 2013.3.5 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)
ラスパイレス指数(らすぱいれすしすう)
国家公務員の行政職俸給表(一)の適用職員の俸給月額を100としたときの、地方公務員の一般行政職の給料額の水準を表す指数。公務員の給料水準の適正性を検証するときなどに用いられる。
具体的には、学歴、経験年数ごとに各地方公共団体の平均給料額と国家公務員の職員数を乗じた加重平均値を国家公務員の平均俸給額で除して算出する。これにより、職員構成の違いによる影響を排除して、同一の基準で公務員間の給料を比較できるようになる。ラスパイレス指数が100を超えていれば、その地方公共団体の職員の給与水準が、国家公務員の行政職員のそれを上回っていることを示す。
総務省は、毎年に「地方公務員給与実態調査」を行い、各都道府県、指定都市、中核市、市区町村のラスパイレス指数を公表する。
ラスパイレス指数は、2004年から8年連続で100を下回っていたが、2012年は「107.0」(前年比8.1ポイント増加)と急上昇を見せた。ただし、この指数の上昇は、給与改定特例法により国家公務員の俸給が時限的に引き下げられたことが影響しており、その措置がないものとして算出されたラスパイレス指数は「98.9」で、前年と同じ数値になる。
都道府県別に見ると、2012年4月1日現在でラスパイレス指数が最も高いのは「静岡県(111.7)」で、逆に最も低いのは「岡山県(100.2)」となっている。