リビングウェイジ

公開日 2013.2.7 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)

リビングウェイジ (りびんぐうぇいじ living-wage)

 一定の生活水準を送るうえで必要となる賃金最低額をいう。

 1990年代後半のアメリカで、自治体と契約を結ぶ企業に対して、最低賃金を上回る水準の賃金(貧困層に陥らない生活を保障する賃金)を労働者に支払うことを義務づける動きが広がったが、ここで設定された賃金が「リビングウェイジ」である。

 日本でも、一部の自治体において、公共性の高い事業を行う労働者に支払われる賃金は一定の水準を確保するべきという考え方から、リビングウェイジの導入を検討する動きも見られる。

 また、日本労働組合総連合会(連合)では、生活保障賃金としての「リビングウェイジ」の性格に着目し、傘下の労働組合が企業内最低賃金に関する労使協定を締結するときの目標額として「連合リビングウェイジ」を示したり、非正規労働者の時給について地域ごとに目指す水準として「県別リビングウェイジ」を示したりするなどして活用している。

 連合によるリビングウェイジの算出は、最低限度の生活を送るために必要となる商品やサービスを積算し、その合計額(最低生計費)を労働時間で除すことによって行われているが、この方法で求めた県別リビングウェイジは、最低賃金法に基づく地域別最低賃金よりも20~40%ほど高い水準となっている。