公開日 2012.05.07 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)
労働政策審議会(ろうどうせいさくしんぎかい)
厚生労働大臣等の諮問に応じて、労働政策に関する重要事項の調査審議を行う機関。労働政策は労使双方が参加して決定されるべきという考え方に基づいて、2001年から設置されたもので、厚生労働大臣が任命する30名の委員(公益委員・労働者委員・使用者委員の各10名)で組織される。労働分野の法律改正を行うときには、この審議会における諮問・答申の手続きが必要となる。
審議会には、七つの分科会(労働条件、安全衛生、勤労者生活、職業安定、障害者雇用、職業能力開発、雇用均等)と10の部会が設置されており、それぞれの所掌事務について調査審議が行われる([図表]参照)。
審議会の会議は、厚生労働大臣の請求があったとき、会長が必要があると認めるとき、または委員の3分の1以上から請求があったときに招集され、会議およびその議事録は、原則公開とされている。審議会は、議決を行ったときは、答申書、建議書などを厚生労働大臣に送付しなければならず、また、関係行政機関に建議したときは、その写しを厚生労働大臣に送付しなければならない。
この審議会の答申や建議の内容は、今後の労働政策の動きを把握するための重要な情報となるもので、労使双方から注目されている。