いわゆる「習い事」が、もてあました時間を埋めるような単なる趣味だった時代は、もはや遠い過去の話。「働く女性の人気おケイコランキング」を見ると、習い事ではなく「学び事」と呼ぶにふさわしいものが続々とランクインしています。今回はそんな「学び事」を中心に、人気の傾向をご紹介します。
◆資格取得やスキルアップを目指す
「この1年以内にやった学び事・習い事」のトップは「英語」。昨年から5.1ポイント増の25.5%で、4年連続の1位となりました。グローバル化が叫ばれる中、スキルアップに取り組む人が増えているとわかります。
ベスト30(同率順位含む31種類)の中には、「簿記」「医療(看護・医療事務など)」「ワード・エクセル」「社会保険労務士」「行政書士」「ファイナンシャル・プランナー」「宅地建物取引主任者」「ホームヘルパー」といった、資格取得やスキルアップを目指す「学び事」が多数ランクインしました。仕事につながる資格として、大きく順位が上がったものも目立ちます。
◆ますます高まる語学熱
では、「今後やってみたい学び事・習い事」の傾向を見てみましょう。こちらも1位は「英語」で、昨年から3.6ポイント増の48.5%となっています。英語以外の語学も、「韓国語」(32位→13位)、「フランス語」(31位→24位)、「中国語」(28位→27位)が順位を上げており、昨今の語学熱の高さがうかがえます。
また、実用性が求められてランクアップした「学び事」としては、「簿記」(10位→7位)、「ペン字」(13位→11位)、「ワード・エクセル」(35位→18位)、「ファイナンシャル・プランナー」(25位→19位)などが挙げられます。
◆自己投資型の「学び」に関心
この1年間に行った学び事・習い事の目的を聞いたところ、「教養・知識を深めるため」(30.7%)が最も多くなりました。前回からポイントを伸ばしたのは、「将来に備えるため」(8.1ポイント増)や「就職・転職のため」(3.7ポイント増)など。ちなみに、「ストレス発散・気分転換のため」や「プライベートを充実させるため」と答えた人の割合は、前回から大きく減少しました。
同社は「東日本大震災や先行きが不透明な雇用情勢を背景に、将来につながる自己投資としての学びに関心が集まっていることがうかがえる」と分析しています。
◆調査概要
「2011年度 人気おケイコランキング」
リクルート『ケイコとマナブ』調べ
調査目的:過去1年間の学び事・習い事の実態を把握するとともに、今後の意向を確認する
調査対象者:全国20~34歳の働く女性(株式会社マクロミルのモニターにスクリーニングを行い、学び事・習い事を「1年以内にしたことがある」と回答した者に対して実施)
調査方法:インターネットアンケート調査
調査期間:2011年12月16~18日
回収数:518名(あらかじめ設定した6ブロックの地域から、平成22年国勢調査の人口比率で回収)
http://www.recruit.jp/news_data/data/edu/index.html