もう間もなく年度末。今年度も転職の機会を逃した……という人も、新天地で新年度を迎える人もいることでしょう。2011年の転職市場はどんな状況だったのでしょうか。年収の変化は? 活動期間は? ――昨年1年間に転職した人のデータをDODAが発表しました。
◆約半数が年収アップ
転職すると年収の面ではどのような変化があるのでしょうか。転職で年収がアップした人は全体の46%と、約半数に迫っています。同社が行った今回の調査で、最も年収の増加率が高かったのは、SEからITコンサルタントに転職した32歳の男性で、213%アップ(312万円増加)となりました。一方、最も減少率が高かったのは、営業職から営業アシスタントに転職した28歳の女性で、59%ダウン(238万円減少)しています。
同社では「キャリアアップと同時に年収アップを実現する人や、年収がダウンしてでも未経験職種への転職を希望する人など、さまざまなケースが見られる」としています。
◆27歳がピーク、転職回数は2回以下
転職者の年齢は、27歳(11.1%)をピークとして徐々に下降し始め、35歳を過ぎると大きく減少。36~49歳を合わせても全体の12.1%に留まります。データからも、社会人3~7年目に転職する人の多さがうかがえます。
転職者の転職回数を見てみると、「2回以下」が9割を占めています。このことから、転職回数が多いと内定が出にくいことがわかります。企業として、慎重にならざるを得ない条件であることは確かでしょう。
◆現職中に、約3カ月で決める
転職活動中の就業状況については「現職中」が65%でした。ただ、一概に現職中であることがよいとは言えず、急募の場合などは離職中の方が好まれる場合もあるようです。とはいえ、離職期間はビジネス感覚が失われない程度の、長くても3カ月以内であることが求められると同社は分析しています。
では転職活動開始から内定獲得まで、どれくらいの期間を要するのでしょうか。多い順に「2カ月」(35.3%)、「3カ月」(27.6%)、「4カ月」(14.8%)と続き、平均は3.3カ月となっています。転職者の8割近くは、活動開始から4カ月以内に転職先が決まっていることがわかりました。現職中、離職中に関わらず、短期集中型の活動が実を結ぶ確率が高いようです。
調査概要
「転職すると年収は上がる?下がる?~転職にまつわる6つの真実~」
調査対象者:DODA転職支援サービスを利用して転職した、ホワイトカラー系職種の男女
調査実施時期:2011年1月1日~12月31日
サンプル数:8000件
http://doda.jp/guide/ranking/051.html