「ポジティブ・オフ」運動

公開日 2012.01.26 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)

「ポジティブ・オフ」運動(ぽじてぃぶおふうんどう)

 休暇を取得して外出や旅行などを楽しむことを積極的に促進し、休暇(オフ)を前向き(ポジティブ)にとらえる運動。2011年7月より、観光庁が中心となり、内閣府、厚生労働省、経済産業省と共同して提唱・推進しているもので、次の三つの目的をもつ。

(1)休暇を取得しやすい職場環境や雰囲気を整えていくこと
(2)それをベースとした外出・旅行を通じて経済活性化に貢献すること
(3)長期的にワーク・ライフ・バランスの実現や休暇を楽しむライフスタイルなどの「ライフスタイル・イノベーション」につなげていくこと

 もともとは、2011年3月に発生した東日本大震災の影響で、電力使用が制限されたり、観光業が大きなダメージを受けたりする中で、企業や家庭における節電の取り組みと外出・旅行の促進による地域経済の活性化の両立を目指して開始された。

 「ポジティブ・オフ」運動に賛同する企業・団体は、「社内メール等の方法を活用し、従業員に外出・旅行の実施を啓発すること」あるいは「福利厚生としての費用負担等を行い、従業員の外出・旅行をサポートすること」等を実施することとされている。

 2012年1月現在、「ポジティブ・オフ」運動に賛同する企業・団体は、112社(団体)に達した。