公開日 2011.10.03 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)
職務評価(しょくむひょうか)
個々の職務について、困難度や責任度の観点から評価を行い、その重みを決定すること。評価結果は、職務等級や職務給を決定するときの根拠として用いられる。
職務分析から得られた情報をもとに、それぞれの職務の序列や位置づけを決定するもので、次のような方法により行われる。
(1)序列法:職務同士を相対比較することにより、各職務の困難度や責任度を定性的に評価する方法
(2)分類法:あらかじめ職務等級の基準を設定し、職務分析の結果に基づいて各職務を格付ける方法
(3)点数法:知識、能力、作業環境などの要素ごとに点数で評価する基準を定め、評価点の合計を、その職務の価値とする方法
(4)要素比較法:ある職務を基準としてについて、そこから他の職務の賃率を決定する方法
1990年代に入り、日本企業において属人的な賃金決定を見直し、職務や成果に応じた処遇を指向する動きが広がってきたことに伴い、職務給決定の根拠とするために職務評価が盛んに行われるようになった。職務評価では、職務の価値を客観的に測定することが必要となるため、社外の専門機関を通して行うことが多い。