公開日 2011.07.28 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)
サマータイム(サマータイム)
夏季の間だけ、時刻を一定時間前倒しにするルール。例えば、アメリカの場合、3月の第2日曜日午前2時に時計の針を1時間進めて、11月の第1日曜日午前3時に1時間遅らせている。これにより、夏の期間中、長い日照時間を有効に使うことができる。なお、アメリカでは「Daylight Saving Time(DST)」と呼ばれている。
サマータイムのメリット、デメリットは、次のとおりである。
<メリット>
・明るい時間帯をフルに使い、照明に要する電力を節約することができる
・日が出ているうちに仕事を終え、余暇を楽しむことができる
<デメリット>
・サマータイムに切り替えるときの体調管理が難しい
・時間が関係するコンピューター・システムのプログラム変更が必要になる
サマータイムは、現在、世界で70カ国以上が導入しており、OECD加盟30カ国の中で導入していない国は、日本、韓国、アイスランドの3カ国だけである。
日本では、GHQの指示により1948年に導入されたが、「馴染めない」等の理由により1951年に廃止された。その後、一部の地域、団体等でサマータイムが試験的に導入されたものの、全国一律的に実施するまでには至らなかった。
2011年には、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う夏の電力供給不足に対応するため、独自の判断で始終業時刻を1時間程度前倒しする「サマータイム制」を導入する官公庁や企業が出現した。