カフェテリア・プラン

公開日 2011.07.07 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)

カフェテリア・プラン(かふぇてりあ・ぷらん)

 福利厚生制度を運営する手法の一つで、会社が福利厚生として受けられる給付の項目(メニュー)を示し、従業員は与えられた利用枠(クレジット)の範囲内で自分が受けたい給付を選択できる仕組み。

 従来の福利厚生制度は、「給付を受けられる者と受けられない者との間で不公平が生じる」「社宅や保養所等の施設を維持するために多額の費用がかかる」等の問題があったため、これらを解消する仕組みとして、カフェテリア・プランが注目されるようになった。

 1970年代のアメリカにおいて、団体医療保険にかかる保険料負担を抑制するために、事業主が従業員の保険利用の上限を定めたことが発祥と言われている。日本では、1995年にベネッセコーポレーションが初めて導入し、それ以来、大企業を中心に広がった。

 近年、福利厚生施策を現金給与に振り替える傾向が強まる中で、カフェテリア・プランの導入は頭打ちの状態となっている。労務行政研究所「人事労務諸制度実施状況調査」によれば、上場企業および上場企業に匹敵する企業221社のうちカフェテリア・プランを導入している企業数割合は、2010年において6.3%である(2007年の調査では導入企業数割合は10.0%であった)。