公開日 2008.10.06 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
●分布の広がりを表す指標。一般的には「四分位分散係数」と「十分位分散係数」が用いられ、それぞれ[算式](右上参照)で算出する。
●分散係数は、値が小さいほどデータの広がりの程度が小さいことを示す。最低値は0(分子が0となる場合)だが、最高値は定まらない(データの広がりかたによっては無限大まであり得る)。
●分散係数には「0.7以上は広がりが大きいことを示す」等の数値上の目安がない。したがって、分散係数は、同種類のデータ群同士で数値の大小を比較し、データの広がりの傾向をとらえるという形で用いられている。
●厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の分布特性値には、産業別、役職別等の賃金の分位数や分散係数が掲載されている。企業内における従業員同士の賃金格差が広がる傾向にある中で、平均値を用いた「賃金水準の分析」と同様に、分位数や分散係数を用いた「広がり(格差構造)の分析」も重視されるようになってきている。
■関連用語
中位数
四分位数