労働組合

公開日 2010.12.05 プライスウォーターハウスクーパース株式会社



労働組合とは、労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体またはその連合団体(紙パ連合、自動車総連など)のことである。

●我が国にあっては、戦前には、労働組合について定義し、またその機能の制限等を規定した法律は制定されていなかった。また、明治期~大正初期にあっては、治安警察法等によって、組合運動が対処されていた。しかし、労働者と使用者の間には経済的格差から低賃金・長時間労働などの労働者にとって不利な契約が締結されており、とりわけ、女性や年少者は健康を害するほどに酷使されることが多く、社会問題となった。そのような背景の下、労働者を保護する立法措置が採られ、団結を許容する法律が成立し、労働者がストライキ、ピケッティングなどの争議行為を行った場合でも市民法上の責任を免責する趣旨の法律である労働組合法が制定された(1945年12月)。

●近年は、企業の吸収・合併や事業部門の譲渡等、企業・組織再編が激しく行われている。その中で、労働者の権利に関する問題も多く発生し、労働条件の変更など、労働者が不安を感じることにもなる。このような時期にこそ、労働組合の存在価値がより問われることになる。

■関連用語
 労働組合組織率
 労働組合法