企業内大学

企業内大学

 



企業内大学は、コーポレートユニバーシティとも呼ばれ、以下の二つの意味を持つ。
 ①多様な研修メニューを社員向けに用意し、彼らの自己啓発や業務に必要な様々な能力の習得に努めるもの
 ②次世代のリーダーを育成するための専門教育機関近年では、グローバリゼーションの広まりや技術革新競争等に伴う環境の激変の中で、経営幹部層に対して経営者としての高度な資質と能力が求められており、上記②の意味合いに注目が集まっている。

●企業内大学の在り方は、企業ごとに様々である。選抜の方法やカリキュラム、トレーニング方法など、各企業は自社の次世代経営者像に合わせて、工夫をしている。「ソニーユニバーシティ」のように経営者自らが教壇に立つケースもある。また、GEは1956年に世界で初めて企業内ビジネススクールを立ち上げ、現在でも米国ニューヨーク州クロトンビルのジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ研究所には、世界各地からGEの次世代を担う社員が集い、研鑽(けんさん)している。ここで現在リーダーシップ教育として提供されているものには、若手対象のジュニアコース3コースと、シニアコース3コースがあるが、シニアコースのうち上級2コースは、CEO(最高経営責任者)が承認した人材だけが参加できる。この2コースでは講師陣も90%が社内幹部であり、CEO自身も必ず出席している。

●最近では、日本企業でも次世代幹部育成のための企業内大学が設置されることが多い。その内容も、一時期のように“会社側から対象者を指名し、会社が指定したカリキュラムのみを実施させる”だけではなく、社員のモラールアップや優秀な人材の発掘をねらって、
 ・公募制
 ・研修カリキュラムの自主選択の採用
 ・座学のみにとらわれないアクションラーニングの採用
 ――など、様々な工夫がされている。


■関連用語
 管理職研修
 アクションラーニング