倫理憲章

公開日 2011.03.01 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)

倫理憲章(りんりけんしょう)

大学卒業予定者等の採用選考に当たり企業が配慮するべき行動規範。毎年秋に(社)日本経済団体連合会が発表する。正式な名称は「大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章」。

企業は、優秀な人材を確保するために選考活動の開始時期を早める傾向があるが、それによって「学生が落ち着いて学業に専念できない」、「就職機会が均等に与えられていない」等の問題が生じていた。そこで、日本経団連は、企業に対し責任と秩序ある採用活動を求める「倫理憲章」を公表し、関係者の理解と実践を訴えている。1997年に、それまで定められていた「就職協定」が廃止されたことに伴い、公表されるようになったものである。
倫理憲章は、次の7項目から構成されている。

① 正常な学校教育と学習環境の確保
② 選考活動早期開始の自粛
③ 公平・公正な採用の徹底
④ 情報の公開
⑤ 広報活動であることの明示
⑥ 採用内定日の遵守
⑦ その他
この倫理憲章により、採用選考活動の早期化に一定の歯止めをかけている。

■参考:
日本経団連 Webサイト「大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章」