公開日 2011.03.01 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)
圧迫面接(あっぱくめんせつ)
採用面接において、面接官が故意に威圧的な態度をとったり、意地悪な質問、回答しにくい質問を投げかけたりすること。圧力をかけたときの反応を見て応募者の素の姿をとらえること、あるいは、応募者側から辞退させるように仕向けて候補者を絞り込むこと等を目的として行われる。
圧迫面接は、一つの技法として従来から行われていたが、採用における求人側(企業)の力が求職側(学生など)よりも相対的に強くなった2000年前後から広く行われるようになった。面接を受ける学生や応募者からすれば、圧迫面接は、採用する立場を利用したパワーハラスメントやセクシャルハラスメントともとらえられるため、その広がりは社会的な問題にもなった。
なお、どのような態度や質問が圧迫面接に該当するかについて明確な基準はなく、面接を受ける側のとらえ方次第である。このため、面接中に少しでも圧力を感じると圧迫面接ととらえて、それを就職支援サイトの掲示板に公表する等のケースが相次いで発生した。企業側も、圧迫面接と受け取られることがないよう、面接官への指導を徹底するなどの対策を講じている。