デューデリジェンス

公開日 2011.03.01 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)

デューデリジェンス(でゅーでりじぇんす)

会社の資産や事業の実態等を詳細に調べて、その価値を算定したり、リスクの有無を把握したりすること。「デューデリ」、「DD」とも言われる。「due」は「当然に」、「diligence」は「努力、勤勉」の意味で、元来は、企業が証券発行等の際に投資家保護の観点から開示情報を精査することを指す言葉であった。その後、不動産の売買やM&A等の検討段階において、投資対象となる物件や事業の情報を収集し、調査する作業を指すようになった。M&Aが活発に行われるようになった2000年ごろから、広く使われる言葉になっている。
デューデリジェンスは、次の三つの側面から調査が行われる。

① 事業面:事業の収益性や成長性、経営管理の状況、特許等の取得状況等
② 財務面:資産や負債の状況、資金繰りの状況等
③ 法律面:係争事件の有無、独占禁止法や各種法規制に
違反しないか等

これらの調査には専門知識や客観的視点が必要とされるため、公認会計士や弁護士等が担当することが多い。

人事労務に関するデューデリジェンスとしては、企業合併に当たり対象となる企業の労働時間や給与水準を調べること等が行われている。