公開日 2011.03.01 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)
シェアードサービス(しぇあーどさーびす)
グループ会社において個々に実施している総務や情報システム等の間接業務を一つの独立した会社の事業として集約し、有料のサービスとして運営する仕組みのこと。一般的に、次の目的をもって行われる。
① 個々の組織で行われていた業務を統合し、集中処理することにより、効率化とコスト削減を図る。
② 有償のサービスとして提供することにより、業務品質の向上を図る。
③ 間接業務を切り離した会社の、本業への集中とコスト体質の強化を図る。
グループ内のみならず、グループ外の会社へのサービスの提供(外販)を行うケースもある。
日本では、1990年代半ばから多くの子会社を抱える大企業においてシェアードサービスを行う動きが出てきた。しかし、シェアードサービスとしても業務の効率化や品質向上が進まず、また、間接業務を社内で行う傾向が強い日本においては外販を増やすことができず、シェアード会社を設立しても、期待された効果が得られないケースが多かった。