公開日 2009.03.23 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
●所得などの分布の均等度(所得格差)を示す指標。0から1までの値をとり、0に近いほど所得格差が小さいことを、1に近いほど所得格差が大きいことを示す。
●ジニ係数は、ローレンツ曲線と均等分布線(原点を通る傾斜45度の直線)とで囲まれた弓形の部分の面積を均等分布線より下の三角形の面積で割ったものとして算出される。仮に、全世帯の所得が同額であれば、ローレンツ曲線と均等分布線は一致するためジニ係数は「0」となる。逆に世帯間の所得格差が大きくなると、ローレンツ曲線が下方へ膨らんでジニ係数は大きくなる。
●厚生労働省がおおむね3年ごとに実施する「所得再分配調査」では、社会保障施策の浸透状況、影響度を調査するために、世帯単位でみたジニ係数や税・社会保障の再分配によるジニ係数の改善度を算出している。
●同調査によると世帯単位の当初所得のジニ係数は年々大きくなっており、所得格差が広がっていることを示している。一方、再分配所得(当初所得から税金、社会保険料を控除し、社会保障給付を加えたもの)のジニ係数は、それほど大きくなっておらず、税や社会保障による所得格差の是正効果も大きくなっていることがうかがえる。
■関連用語
ローレンツ曲線