公開日 2009.02.03 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
●年齢や職務等に一定の条件を設定したときに算定される賃金のこと。通常は、新卒者として入社し、標準的に昇給、昇格した者の年齢(または勤続年数)に応じた賃金の推移を表すものとして示される。「標準者賃金」といわれることもある。
●モデル賃金には、「理論モデル賃金」と「実在者モデル賃金」の2種類がある。
●理論モデル賃金とは、「40歳、課長職、扶養家族2人」等の条件を設定し、それを満たす賃金を、規程や賃金表から理論的に算出するものである。1人の従業員の年齢上昇に伴う賃金の上がり方を示すことができるため、賃金制度の妥当性を検証するとき等に適している。
●実在者モデル賃金とは、上記のような条件を満たす(または、それに近い)従業員に対して実際に支給している賃金を抽出するものである。現実のデータに基づいた自社の賃金の実態を示すものであるため、統計調査との水準比較等に適している。
●モデル賃金を公表する統計調査には、「賃金事情等総合調査」(中央労働委員会)、「定期賃金調査」(日本経済団体連合会)等がある。また、商工会議所がその地域のモデル賃金の調査結果を公表する場合もある。