公開日 2008.12.19 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
●「働きがいのある人間らしい仕事」のこと。1999年にILO(国際労働機関)のソマビア事務局長が「すべての人にディーセント・ワークを確保すること」を21世紀の目標として掲げ、また、2006年に国連経済社会理事会(ECOSOC)のハイレベル会合が「完全かつ生産的な雇用とディーセント・ワークに対する閣僚宣言」を採択したことにより、その概念が国際的に広がった。
●ディーセント・ワークの実現に向けた取り組みは、次に掲げる四つの戦略目標の実行を通して実践されるものとされている。(なお、ジェンダー平等は、すべての目標に関わる横断的目標とされている。)
(1)仕事の創出
(2)仕事における権利の保障
(3)社会的保護の提供
(4)対話と紛争解決の促進
●日本において、ディーセント・ワークは「人々が働きながら生活している間に抱く願望が集大成されたもの」として整理されている。
●近年、非正規社員の労働条件改善や長時間労働の是正等の論点から、ディーセント・ワークへの関心が高まっている。
【ディーセント・ワークのとらえ方】
◎ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)とは、人々が働きながら生活している間に抱く願望、すなわち、
(1)働く機会があり、持続可能な生計に足る収入が得られること
(2)労働三権などの働く上での権利が確保され、職場で発言が行いやすく、それが認められること
(3)家庭生活と職業生活が両立でき、安全な職場環境や雇用保険、医療・年金制度などのセーフティーネットが確保され、自己の鍛錬もできること
(4)公正な扱い、男女平等な扱いを受けること
といった願望が集大成されたものである。
資料出所:厚生労働省ホームページより
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