公開日 2008.11.20 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
●企業が創出した付加価値額は、資本と労働に分配されるが、そのうち労働に分配される金額(人件費)が占める割合のこと。
●「労働分配率」という用語は、国民経済レベルと企業レベルの二つのレベルから用いられている。
●国民経済の指標としての労働分配率は、通常、次の式により算出されている。
【労働分配率の算式(国民経済レベル)】
労働分配率=雇用者所得÷国民所得×100
この数値は、内閣府「国民経済計算」のデータを基に算出することができる。
●個別企業の経営指標として労働分配率は、次の式により算出されている。
【労働分配率の算式(企業レベル)】
労働分配率=人件費÷付加価値×100
この数値は、経済産業省「企業活動基本調査」、または財務省「法人企業統計調査」のデータで算出することができる。
●企業レベルの労働分配率については、付加価値を人件費以外の項目に多めに配分することができるという意味で、経営的にみると低いほうが望ましいとされている。なお、労働分配率は、事業内容等により大きく異なっているため、統計データを活用する場合は、集計対象の業種、事業規模および算出方法を確認することが必要である。
■関連用語
人件費
付加価値