[2019.11.22]
BOOK REVIEW『女性マネージャーの働き方改革2.0 「成長」と「育成」のための処方箋』
高田朝子 著
法政大学ビジネススクール 教授
四六判/240ページ/定価1800円+税/生産性出版
法政大学ビジネススクール 教授
四六判/240ページ/定価1800円+税/生産性出版

■ 1986年の「男女雇用機会均等法」施行以来、女性の社会進出が大きく進んできた。さらに安倍政権下では、女性活躍を成長戦略の要に位置づけ、2015年施行の「女性活躍推進法」をはじめとしてさまざまな施策を実施してきた。人口減少社会に突入し、人手不足が顕著となる中で、女性の戦力としての重要度はいっそう増している。著者は、2019年4月の「働き方改革関連法」施行を契機として、女性マネージャーの育成、女性の働き方改革のステージが"バージョン2.0"の段階に向かうと言う。
■ 本書では、①女性マネージャーの増加に戸惑う現場、②なぜ女性育成が難しいのか、③女性の昇進にともなう問題、④男性に求められる"上司力"、⑤組織としての女性育成、⑥働く環境の好転のために女性こそ腹をくくるべき――といった観点で、女性マネージャーの育成、働き方を考えていく。これまでの男性中心の組織(本書では「おじさんコミュニティ」と呼称)を変革し、制度や考え方、女性の育成方法などをいかに変えていくのかを多角的に捉えており、本書のコンセプトの一つである「男性が再点検してこそ『女性の働き方』も変わる」のとおり、男性にとっても示唆に富んだ内容だ。
■ 日本はまさに、多くの企業が旧来の「おじさんコミュニティ」から脱却し、女性の活躍できる環境づくりを目指して試行錯誤を繰り返している過渡期にある――と著者は表現する。本書は、「女性マネージャーをいかに育成し、どう扱えばよいのか」との悩みに応えてくれる。働き方が大きく変化する"バージョン2.0"の時代を迎える今だからこそ、読んでおきたい一冊だ。
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女性マネージャーの働き方改革2.0 「成長」と「育成」のための処方箋 内容紹介 どのように働くのか、どう働けば幸せなのか。 男性が再点検してこそ「女性の働き方」も変わる! 管理職に向けて、女性マネージャーやその候補者と真摯に向き合い、 育成を通してともに成長していくためのコツを伝える。 |
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