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採用担当者のための最新情報&実務チェックポイント [2015.07.10]

2015年7月


ProFuture株式会社/HR総研
代表 寺澤康介
(調査・編集: 主任研究員 松岡 仁)


 ProFuture代表の寺澤です。
 6月30日火曜日、東京から新大阪に向かう新幹線に乗っていると、急に車内放送で「1号車にて火災発生!」とだけ放送があり、速度が落ちて停止し、しばらくして電源も落ちました。
 そう、私はあの火災が起こった新幹線に偶然乗り合わせていたのです。火災に巻き込まれて亡くなられた方に対して心からお悔やみを申し上げます。
 私が乗っていたのは12号車でした。慌ただしく車掌が前の号車に向かって走って行きましたが、特にその後放送もなく、大した事故ではないだろうと本を読み続けていました。
 ところが、ふと気になってスマートフォンを見ると、火災事故のニュースが次々と出てきます。焼身自殺? 2人心肺停止?
 周りの人たちも同じくスマートフォンか何かで気がつき始め、連れと話したり、電話をしたりしていました。ただ、意外なほど周りも私も冷静というか、事故に遭遇しているという臨場感はありませんでした。もちろん1号車に近い号車の方々は大変な状況であったことが報道されていましたが、私のいた離れた車両ではそんな雰囲気はありませんでした。
 ある人にこの話をしたら、日本人の国民性ではないかと言われました。震災などでもそうでしたが、過度なパニックに陥らず、不平不満も言わず、黙々と行動する人が多いということです。短くない時間車両に閉じ込められていましたが、クーラーが切れて暑くなった車内で車掌に対して文句を言う人も、発車見込みの時間を聞くような人もいませんでした。
 一方で、危険というものは本当に身近にならないと意識されないのでしょうね。LINEでやり取りをした妻のほうがよほど心配していました。企業を取り巻くさまざまなリスクについても同様のことが言えるのではないかと思います。身近にならないと意識できないリスクに対してどう真剣に対応するのか、そこには想像力、論理的な説得力、行動力が必要だと思います。

 さて、話は行き来しますが、私は当日講演に登壇するために大阪に向かっていました。事故の状況に気がついた時点で、すぐに先方と自社の社員にメールで連絡を入れ、間に合わない可能性を伝えました(この時点で私は事故の深刻さが分からず、間に合う可能性も低くないと思っていましたが)。
 すると、すぐにその社員から連絡が入り、代理の講演者を立てて、飛行機で伊丹空港に飛ぶ手配をしたとのこと。後から聞くと、社内で数人が連携して飛行機の時間を調べ、当日の講演レジュメの内容をチェックし、講演依頼元の確認を取って作業を迅速に進めたとのこと。結果的に私は間に合わず、開始を15分遅らせてしまったものの、代理の者が無事講演を終了しました。
 こうした事態になったときこそ、組織や社員の力が試されるものです。社員の迅速な行動とチームワークに感謝しつつ、今後より一層リスクに対応できる組織・社員になってほしいと思いました。そのためには、リスク管理の意識をさらに高める必要があるのでしょう。
 代表の私がリスクに鈍感ではだめですが(笑)。

複数社のインターンシップ参加学生が3倍に

 前回に引き続き、今回もインターンシップについて学生調査の結果を基に見ていきたいと思います。
 まずは、学生のインターンシップへの参加状況です。2014年卒と2015年卒ではそれほど大きな変化はありませんでしたが、2016年卒の学生はこれまでとはまったく異なる結果となっています[図表1]。グラフは、上段二つが15卒と16卒の文系学生のデータを比較したもの、下段二つは理系学生のデータを比較したものになります。
 文系、理系ともに同様の傾向を示していますので、ここでは文系のデータにスポットを当てて見てみましょう。2015卒では、そもそもインターンシップに応募すらしなかった学生が56%と過半数を占めていました。それが16卒では24%と前年の4割程度に激減しています。

[図表1]参加したインターンシップの社数(2年比較)

資料出所:ProFuture/HR総研調べ(15年4月)、[図表2]も同じ

 なお、弊社の学生調査は、楽天株式会社が運営する『みんなの就職活動日記』の会員学生を対象に毎年実施しています。一つお断りしておきますが、同サイトに早期に会員登録している学生は就活学生全体の平均像よりは就職意識の高い学生層の登録が多くなる傾向があります。そのため、インターンシップへの応募状況や参加社数についても学生全体の平均像よりは高い数値が出る傾向があります。ただし、毎年同じ条件の下で調査していますので、経年比較で変化を見るという意味ではデータとして問題はないと考えています。
 応募をしたものの事前選考で不合格となった、あるいは大学経由のインターンシップで大学のマッチングで漏れた学生の割合は、どちらも1割程度で15卒も16卒もほとんど変化はありません。「1社」と回答している学生もどちらも2割程度で変わりません。大きく違うのは、「2社以上」の企業のインターンシップに参加した学生の割合です。15卒では16%でしたが、16卒では46%と3倍近い伸びを見せています。「4社以上」と回答した学生が17%と、15卒の「2社以上」の合計よりも多くなっているのです。1週間や2週間のプログラムで実施されるインターンシップを「4社以上」掛け持ちすることは日程的に難しく、かなりの部分を1Dayインターンシップや2日間程度の短期のインターンシップが占めていたものと思われます。

インターンシップ参加のための選考で「面接」が4割弱も

 インターンシップに応募した際に、参加者選抜のためにどんな選考が実施されたのかを聞いたところ、最も多かったのは「エントリーシート」で、文系の77%、理系の85%が提出を求められています[図表2]。次いで多いのが「面接」で、文系、理系ともに36%が体験しています。「適性検査」は文系で25%、理系で35%にとどまり、「面接」が「適性検査」を上回っていることに驚きます。また、「グループディスカッション」も文系で25%、理系でも20%で実施されており、「面接」だけでなく対面型の選考が少なくないことが分かります。

[図表2]インターンシップの事前選考の内容(複数回答)

 インターンシップは、「就業体験機会の提供」というよりも、まさに「早期選考」の場になっていると言えるのではないでしょうか。純粋に「就業体験機会の提供」であれば、ここまでの選考はとても必要であるとは思えません。定員を大きく上回る応募があったのであれば、「エントリーシート」によってインターンシップ応募の動機や真剣度、インターンシップの内容と学生の専攻内容とのマッチングを見るのは理解できます。それでも定員まで数を絞り込めない場合には、対面型の選考ではなく、「抽選」で参加学生を決めるくらいでいいのではと思います。

昨年、印象がよかったインターンシップとは

 16年卒の学生に、参加したインターンシップで印象のよかった企業とその理由を挙げてもらいましたので、その一部を紹介します。今年のサマーインターンシップの参考にしていただければ幸いです。

【P&G Japan】
・引き寄せられるようなプレゼンと参加学生の意識とレベルの高さ(文系)
・今後の就活において、役立つ考え方を提供してくれたこと(文系)
・フィードバックがしっかりもらえた(文系)
・会社の文化を感じられた。マーケティングの勉強になった(文系)
・優秀な仲間と出会えた(文系)
・仕事を体験できるだけでなく社員の方とたくさん話す機会があった(理系)

【セブン‐イレブン・ジャパン】

・インターンシップに参加し、コンビニ業界トップのビジネスモデルを垣間見ることができてよかった。また、インターンシップに続き、就職支援のセミナーの開催などで、就活に対する負を解消してくれた(文系)

・考え方の座学が充実していた(文系)

・自分が知らなかったことを知ることができて、選択肢が広がったような気がした(文系)

・社員と本音で話せた(文系)

・知らなかった情報や仕事の業務など生の声が聞かれた(文系)

・詳しい業務内容、会社理念、経営ビジョンを知ることができた。志望業界ではないが、詳しく知ることでなぜ志望しないのか、理由を明確化できるようになった(理系)

【トヨタ自動車】
・成長を感じられるものだった(文系)
・仕事に対する取り組み方が参考になった(理系)
・世界最先端の自動車技術を体験することができた(理系)

【ニトリ】
・自己分析が進んだ(文系)
・インターン内容を純粋に楽しむことができた。社員の方の雰囲気がよかった(文系)
・フィードバックがためになった(文系)
・堅苦しくなく、程よい緊張感で楽しめた(文系)
・人事の方との雑談を設けてくれた(理系)

【パソナグループ】
・とても親身になって教えてくれた(文系)
・ロジカルシンキングスキル、プレゼンスキル、ビジネスモデルが深く学べた(文系)
・営業の厳しさを体験できた(文系)
・営業の仕事に同行し、どのようなものか感じることができた(文系)
・仕事の軸を見つけることができた(文系)
・社員の方が優しく丁寧で、会社の魅力をより感じられた(文系)

【ミツカン】

・企業だけでなく、業界が社会においてどのような役割を果たしているのか詳しく知ることができた(文系)

・就活を始めるに当たっての指針となりそう(文系)
・実際に人事の方のお話を聞くことで不安が自信に変わる(文系)
・志望動機が具体性になった(文系)
・グループワークがしやすく、食品業界のことも教えていただけた(理系)
・学外の学生と交流できた(理系)

【ワークスアプリケーションズ】
・期間が長く、厳しい課題の中で成長できたと感じられた(文系)
・給料がもらえることと自分の弱みを克服できる機会が得られると思った(文系)
・長期間の拘束はされるが、その分妥協せずに徹底的に考えることができた(文系)
・20日間参加で45万円もらえた(理系)
・20日間、ガッツリと厳しい環境に身を置け、これまでにない経験ができた(理系)
・自分には合わない職種だと思えたが、新しい考え方を教えてもらえた(理系)

【三井住友海上火災保険】

・5日間が充実しており、損保について十分な理解をすることができた。社員さんの印象もよく、ここでぜひ働いてみたいと感じさせられた(文系)

・学生の意識も高く、最終日のプレゼンに向けて本気で準備を行うが、4日目以外はメンバーで遅くまでは残らないなど、プログラムに無理もない(文系)

・いろいろな方からフィードバックがいただけた(文系)

・グループワークの種類が豊富。本社がきれい。参加者へのフィードバックが一番丁寧だった(文系)

・プレゼンが何回もあり、発信力を伸ばすことができる(文系)

・プレゼンの練習やリスクマネジメントなどのワークを通して自身が一番成長できたと感じた(文系)

【東芝】

・実際の業務の体験ができた(文系)

・大手企業にもかかわらず、実践的な業務の勢いを肌で感じられる環境を与えていただいた(文系)

・社員の方とたくさん話す機会があり、会社について知ることができた(理系)

・スキルが身についた(理系)

【日本生命保険】

・グループワークで自分の課題を発見できた(文系)

・私たち就活生の事を考えて練られたプログラムで、日本生命のことも分かりましたし、業務内容はもちろん、社会で働くということも分からせてもらえたインターンシップでした(文系)

・社員との距離が近かった(文系)

・保険会社の資産運用部門で勤務する人と接する機会はまずなく質問などしっかりできた(文系)

こうして見てみると、いくつかに共通するキーワードとして、
「フィードバック」「自信と成長」「業界知識・ビジネスモデル」「社員との距離感」
「プレゼン」「他大学の学生との交流」「選抜された参加者」「働くとは」
――などが挙げられるようですね。

110506terazawa_pic.jpgのサムネール画像 寺澤 康介 てらざわ こうすけ
ProFuture株式会社 代表取締役/HR総研 所長
中央大学大学院 戦略経営研究科 客員教授
86年慶應義塾大学文学部卒業、文化放送ブレーンに入社。営業部長、企画制作部長などを歴任。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。07年採用プロドットコム(ProFuture)を設立、代表取締役に就任。約20年間、大企業から中堅・中小企業まで幅広く採用コンサルティングを行ってきた経験を持つ。
著書に『みんなで変える日本の新卒採用・就職』(HRプロ)。  http://www.hrpro.co.jp/

 


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