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Point of view [2014.04.11]

第16回 椎名 隆彦


仕事も遊びも全力で!
攻める出社「エクストリーム出社」の効果


椎名 隆彦  しいな たかひこ
日本エクストリーム出社協会 共同代表
1979年生まれ。IT系企業に勤める会社員。インターネット地図サイト「MapFan」で観光情報などを担当している。通勤を遊びに変えるエクストリーム出社や、鉄道インフラを遊び場に変える「リアル桃鉄」など、視点を変えておもしろさを表現するのがライフワーク。著書に『サラリーマンは早朝旅行をしよう! 平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」』(共著・SB新書) がある。

 

「エクストリーム出社」とは?

 平日の早朝から、出社するまでの数時間に、思いきり遊んで会社へ行く「エクストリーム出社」が、働き盛りの会社員を中心に流行している。テレビ・ラジオでも頻繁に取り上げられ、今年1月には書籍が刊行されたほどの人気である。エクストリーム出社で行う遊びは、観光・ハイキング・キャンプなどのアウトドアレジャーから、合コン・お茶会・ホットヨガなどのインドアレジャーまで多岐にわたる。「遅刻しないこと」「迷惑をかけないこと」という二つのルールさえ守れば、基本的に何をしてもよい。ポイントは、“思いきり遊んで心身をリフレッシュすること”だ。

 出社前にハイキングなんてできるのか? と思われるかもしれないが、その積極的な攻めの出社スタイルこそがエクストリーム(過激)たるゆえんである。早朝に活動をすることから、「究極の朝活」と呼ばれることもあるが、朝活の目的が人脈づくりやスキルアップなどビジネスの延長線上にあるのに対し、エクストリーム出社の目的はレジャーに特化している。とことん遊んで元気に出社するエクストリーム出社の魅力を、社員と企業の両方の視点から考察して伝えたい。

 なお、エクストリーム出社について、ちょっとピンとこない…という方は、日本エクストリーム出社協会のホームページも併せてご覧いただきたい。
 ※日本エクストリーム出社協会のホームページはこちら

残業を減らして生産性向上! 朝型へシフト

 昨年、伊藤忠商事が残業削減策として、朝型の勤務を促す制度(午前5~9時の時間外手当の割増率を引き上げ)を試験的に導入した。朝の集中できる時間帯にしっかり働き、残業を削減することで、健康的に生産性を高めたいというのは、社会的な要望といえる。
 エクストリーム出社はその要望に応え、朝型のメリットを享受するものである。定時前に出社するのはもちろんだが、朝から活発に遊んで脳がしっかり目覚めているので、エンジン全開の状態で仕事に取り掛かることができる。また、高揚した気分をそのまま仕事に持ち込むことができるので、集中力や発想力が増したというアンケート結果もある。朝からカラオケをした人は、朝一番のプレゼンで大きな声が出て説得力が増したそうだ。

 メリットは仕事終わりにもある。エクストリーム出社をした日は、早朝から動き回っているので、夕方にはまるで電池が切れたような状態になり定時退社をする。残業の削減である。“稼働時間”が減るだけなのではないかと思われるかもしれないが、出社直後から高いパフォーマンスを発揮しているので、総合的に生産性は上がっているものと思われる。集中力のピークを午前中に持ってきて、だらだら働かずにサッと帰って早く寝て、朝を楽しむ。これがエクストリーム流である。

「攻める出社」でストレス軽減! うつの予防

 エクストリーム出社は楽しい。毎朝、日本各地で地域の特性を活かした、さまざまなエクストリーム出社が行われているが、その最大の魅力は心身をリフレッシュできることにある。
 会社員は意識的に気分転換をしないと、平日の間はずっと仕事モードを維持してしまう。緊張状態が続くと、ストレスで次第に消耗してしまう。エクストリーム出社は、平日の合間の早朝に、小さな休日を生み出すことができる。例えば水曜日にエクストリーム出社をしてリフレッシュすれば、週の後半を新たな気持ちで過ごすことができる。「積極的な休み」を早朝に取ることで、心をいつも新鮮に保てるのである。

 会社員の「うつ」の予防にもエクストリーム出社がよい。うつの予防には、適度な運動、太陽光に当たることがよいとされる。エクストリーム出社は早朝から体を動かす。自転車で山手線沿いを1周してから出社した人や、カヌーで川下りをしてから出社した人もいるが、そこまで激しくやる必要はない。神社やお寺などを参拝してから出社するとよい運動になり、朝日を浴びることができる。ストレスから朝のラッシュの電車に乗れずに休職していた人が、リハビリとしてエクストリーム出社を活用した例もある。始発電車はすいているのでストレスが少ない。あらかじめ会社の近くまで行き、散歩をして、ファミリーレストランで朝食を食べ、リラックスして出社することを続けることで復職できたという。

新しいタイプの社内コミュニケーション

 エクストリーム出社の輪が広がることにより、思いもしなかった活用例を耳にするようになった。社内のコミュニケーションの活性化に役立つというものである。一般的に社員同士の交流というと、夜のイメージが強い。いわゆるノミニケーションである。話題はどうしても職場のことがメインになり、アルコールが入るので愚痴をこぼしたり大声で騒いだり、若手社員が飲み会を敬遠するのも理解できる。
 そこで、エクストリーム出社を通したコミュニケーションである。ある企業が、社長を含む十数名で江ノ島まで行ってビーチバレーをしてから出社したところ、職場によい影響が出たという。朝のすがすがしい空気の中で体を動かしていると、自然と明るく素直になれるものである。職場の立場を超えたコミュニケーションができ、職場では見ることのない同僚の意外な一面を目にすることで、お互いの距離が縮まったそうである。

 社内だけではなく、社外との交流もある。港区の芝公園で、早朝にピクニックを開催した。性別・年代・業種も様々な十数名が集まり、芝生にレジャーシートを敷いてサンドイッチを食べながらおしゃべりをして、それぞれの会社へ出社をした。朝を積極的に楽しもうという共通の目的で集まった人たちなので、利害関係がなく純粋に楽しむことができた。このような朝のイベントに月1回参加するだけでも、ずいぶん刺激になるものである。

広がるエクストリーム出社

 エクストリーム出社には、社員と企業の双方にとって理想的な要素が多く含まれていることが、お分かりいただけたのではないだろうか。エクストリーム出社を提唱してから、多くの会社員の方や、企業の人事担当の方が実際に行い、メッセージなどを送ってくださった。そのおかげで新たな気づきを得ることができ、エクストリーム出社を発展させることができている。
 エクストリーム出社をまだやったことのない読者の方には、ぜひ実際にやっていただき、感想を聞かせていただきたい。働くことを中心として単調になりがちな日常に、愉快で新鮮な風を送り込み、仕事と遊びのバランスを整えるきっかけにしていただけると、とてもうれしく思う。
 
 



サラリーマンは早朝旅行をしよう!
平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」

内容紹介
朝はサラリーマンに残された未開拓の時間帯。
そんな朝をとことん楽しもうという“出社ニスト"が、全国で増殖中。
SNSで全国的に広がり、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の取材が殺到するほどの
一大ムーブメントに。
そんな“レジャー革命"ともいえる「エクストリーム出社」を誰でも実践できるように、
初級・中級・上級と段階的にわかりやすく徹底指南します。
 

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