jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

新卒採用の実務ポイント [2014.03.25]

10.採用プロセス-12月1日以降(2)

 

HR総研(ProFuture株式会社)

【項目目次】
[1]面接の質問事項と評価シート
[2]面接での判断ミスの類型
[3]重要な面接官教育
[4]面接の種類
[5]内定出しは予定数以上に
[6]内定者フォローの施策

[1]面接の質問事項と評価シート

 面接では、質疑応答はもちろんのこと、入室の態度、あいさつ、礼、着席から始まり退室までのすべてが評価の対象になります。
 面接官は学生が提出したエントリーシートと評価シートを手元に置き、質問していきます。最も多い個人面接での質問事項は、エントリーシートに書かれた内容に沿うものが多くなっていますが、学生が事前準備していない内容を質問することで、学生の本来の資質を測ろうとする試みが増えてきています。
 評価シートの項目は、「服装」「態度」「話し方」「論理性」「聞き方」などで、よく使われているのは5段階評価です。面接官のコメント欄もあります。
 一般的には複数回の面接が行われ、採用したい人物像を基に、それぞれの面接でチェックすべきポイントを絞って評価するのが理想です。ただ、現実には評価ポイント、基準を明確にすることなく、漫然と各面接が進められ、単なる「印象」だけで評価されている例も多いようです。

[2]面接での判断ミスの類型

 判断ミスの類型をいくつか紹介します。
・TOEICスコアや大学ランクなどの一つの優れた(劣った)点ですべてを評価してしまう。これは「ハロー効果」と呼ばれます。
・会話が始まっていないのに、態度や表情、容姿などの印象だけで評価してしまう。
・前の学生と比較して評価してしまう。これは「対比効果」と呼ばれます。
・出身地や趣味が同じなど、自分と似た点のある候補者を高く評価してしまう。これは「類似評価」と呼ばれます。
 このような心理の罠には誰でもはまるものなので、面接官教育が必要です。
 もう一つ注意したいのは、面接官の態度です。面接は企業が学生を選ぶ場ですが、同時に学生も企業を選んでいるのです。学生のアンケートを読むと嫌われているのは「上から目線」「一方的に自分の話をする面接官」「意味不明の質問」などがあり、評価されるのは「きちんと向き合って聴いてくれた」「話しやすかった」などです。学生に迎合する必要はありませんが、大人のマナーで対応しましょう。

[図表]内定者フォローの実施状況

[3]重要な面接官教育

 面接は、人事担当者だけでなく、各現場の若手社員や管理職、最終面接ともなれば役員が面接官となります。面接で一番重要なことは、面接官による評価基準の統一です。採用したい人物タイプを共有するとともに、評価ポイントと評価基準(目線)も共有する必要があります。
 また、面接ノウハウ本や模擬面接の普及により、学生の受け答えは似通ってきており、学生の本質を探るためには面接官にそれなりの質問テクニックが必要になってきます。「何をしたか」よりも「なぜそれをしたのか」「どう工夫したのか」「そこから何を学び取ったか」など、学生の考え方や取り組み方を問う質問を盛り込むようにしましょう。
 面接の果たす役割は大きく二つあります。一つは応募者の資質のジャッジですが、もう一つの重要な役割は、応募者の自社への志望度を高めることです。そのためには、学生への質問力だけでなく、学生への態度や自社の訴求ポイントの共有も必要となってきます。
 そのためにも面接官教育は非常に重要です。必ず実施するようにしましょう。

[4]面接の種類

 最も一般的なのは「個人面接」です。学生1人に対して、1人から数人の面接官が質問をします。最近は「コンピテンシー面接」を取り入れる企業が増えています。これは、学生時代の経験を掘り起こすことによって行動特性を確認し、仕事で生かせる能力を持っているかどうかを見極める選考です。
 「集団面接(グループ面接)」も多く、数人の学生を、1人から数人の面接官が質問します。学生全員に同じ質問をすることもあれば、それぞれに異なる質問をすることもあります。
 「グループディスカッション」は学生5~6人にテーマを与え議論させるもので、基本的に進め方は学生に任せられます。「グループワーク」はグループディスカッションの変形です。全員で何かを作り上げるとか、ゲームのような内容が多く、最終的なモノや解答の出来ではなく、学生のコミュニケーション能力や集団の中での役回りを測るために実施されます。学生にとって有利・不利が生まれるようなテーマ設定にしないことが重要です。
 学生にとってはメンバー構成による運・不運が生じるリスクはありますが、企業にとっては通常の面接では測れないポイントを見ることができますので、最近は「グループディスカッション」や「グループワーク」を導入する企業が増えています。通過者は、各グループから何名ということではなく、議論の過程が良ければグループ全員を通過させても良いですし、逆に不出来であればグループ全員を不合格にすることがあっても良いでしょう。

[5]内定出しは予定数以上に

 内定者は、前年の春過ぎの頃から始めた採用活動の果実です。しかし内定者が採用予定数に達した後も仕事が残っています。翌年4月の入社まで内定者をフォローし、内定辞退者をゼロに近づける必要があります。
 なぜ内定を辞退する学生がいるのかというと、まず複数内定を得ている学生は1社を選び、他の企業からの内定を辞退するからです。また内定を得ても希望業種やより志望度の高い企業への就職活動を継続する学生がいます。
 夏採用、秋採用を実施する企業があります。いったん採用を打ち切った企業が2次募集、3次募集することもあります。内定は得たけれど、もっと条件のいい企業から内定を得たら辞退されてしまうのです。
 内定出しでは採用予定数ではなく、これまでの実績から辞退者数を見込んで多めに行うことが一般的です。ただし、近年は採用予定数を達成することよりも、自社の採用基準を維持することに重きを置く動き(厳選採用)も広がっており、内定出しの数自体が採用予定数を下回ることもあります。

[6]内定者フォローの施策

 内定出しの段階からフォローを考慮した対応を行います。一般的な内定出しは、最終面接後の早い時期に電話で内々定を通知し、来社してもらいます。
 来社した学生に対し歓迎の意を表明し、面接での高評価の理由を伝えるとともに、学生の入社意志を確認します。この段階で内定承諾書の提出を求める企業もありますが、学生が内定承諾書を提出しても法的拘束力(入社義務)はありません。そこで会社との絆を強める施策を実行します。
 [図表]に示したHRプロの調査によれば、定番は「内定者懇親会」で約7割の企業が実施しています。内定者同士で仲間意識を持たせる施策です。「定期的な連絡」「若手社員との懇親会」も4割を超えています。
 「社内報の送付」(33%)は本人だけでなく、保護者向けにも効果があるでしょう。「eラーニング・通信教育」(25%)、「入社前集合研修」(23%)と教育研修を実施している企業もあります。「内定者サイト・SNS」は、全体では20%にとどまりますが、大企業に限ると42%の企業が活用しています。大企業ほど内定者数は多く、一斉連絡やアンケートの集計(内定者懇親会の出欠確認など)が効率的に行えるほか、全国に跨る内定者同士のコミュニケーションの場をオンライン上に用意してあげる意味合いもあります。
 

[本稿共同執筆者]
 HR総研(ProFuture株式会社)
   所 長 寺澤 康介 / 主任研究員 松岡 仁 / ライター 佃 光博


管理職のeラーニング講座、お試しできます

無料トライアル受付中

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品