jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

新卒採用の実務ポイント [2014.03.25]

8.採用プロセスの実行(2)

 

HR総研(ProFuture株式会社)

【項目目次】
[1]インターンシップをやるかやらないか
[2]選考直結型インターンシップ
[3]研究室訪問、ゼミ教官訪問
[4]キャリアセンター訪問
[5]新規訪問キャリアセンターは事前に調べる
[6]OB/OG訪問の受け入れ
[7]リクルーター教育と準備

[1]インターンシップをやるかやらないか

 インターンシップは、多くの大学がキャリア教育の要に位置づけています。インターンシップの実施は、学生のキャリア意識を高めるだけでなく、人事と大学の関係を深めることになるので、可能な限り大学に協力して実施すべきでしょう。
 インターンシップといってもタイプはさまざまです。時期は夏休みが多く、次に多いのは春休みです。3年生を対象とするものが多いのですが、1年生、2年生を含むインターンシップも少なくありません。
 正式科目として認定されているインターンシップは、早くから大学との打ち合わせが必要になるでしょう。大学とは無関係に通年でインターンシップを受け入れている企業もあります。
 2016年卒採用に向けては、3月までの期間を有効活用する意味でもインターンシップを実施する企業がかなり増えそうです。かといって、インターンシップは人事部部門だけでなく、受け入れてくれる部門の協力が欠かせませんので、実施するのかどうかは早目に方針を固める必要があります。

[2]選考直結型インターンシップ

 ほとんどのインターンシップは、学生に就業体験を与えることを目的としています。しかし欧米では、インターンシップを通じて評価され、雇用が決まるシステムが一般的です。
 日本の新卒一括採用は、エントリー→企業セミナー→適性検査→面接と進み、数回の面接で採否を決めています。企業は「できそうな学生だ」と判断し、学生は「この企業なら私を成長させてくれるに違いない」と納得し、翌年の4月から働き始めるわけですが、3年後に残って働いているのは7割です。
 たぶん、その企業で「働く」ことについて学生が勘違いして入社しているし、企業は辞めてしまう不適切な人材を採用するという過ちを犯しているのです。
 そんなミスマッチを減らすのが「選考直結型インターンシップ」です。選考プロセスにインターンシップを導入し、学生とのマッチングを確認して内定を出すものです。
 日本でも最終面接の前にインターンシップを義務づけている企業があります。現状で選考直結型インターンシップが主流になるとは思えませんが、既成の常識にとらわれない発想は取り入れるべきでしょう。

[3]研究室訪問、ゼミ教官訪問

 大学との関係を深めることは、採用を成功させる王道です。特に採用学生のレベルが満足でき、入社後も活き活きと働いているなら、その学生の出身研究室、出身ゼミを訪問することは有益です。なぜなら同じような学生がいる確率が高いからです。
 訪問の意向を伝える時にも「○○くんは元気に活躍しています」と言えば、スムーズに訪問日時が決まるでしょう。
 研究室やゼミ訪問の目的はいろいろあります。単にあいさつし、「学生をご紹介ください」と頼むこともあるでしょうし、その研究室やゼミ出身のリクルーターによる「説明会を開かせてください」と依頼することもあるでしょう。
 研究室(理系)に訪問のあった企業への応募意向(HRプロ調べ)では、8割近い学生が「応募する」か「応募を検討する」としており、研究室訪問は極めて有効な活動であると言えます。

[図表]研究室訪問企業への応募意向(理系)

[4]キャリアセンター訪問

 教官訪問とキャリアセンター訪問は、内容が異なります。教官訪問は、研究室やゼミという「家」に行くようなニュアンスがあります。教官は親であり、学生は子どもです。
 一方、キャリアセンターは組織であり、学事日程と就活スケジュールに合わせて、活動しています。就職支援が目的なので、企業からの訪問は原則として歓迎されるはずです。
 一般的な訪問時期は、採用が一巡する春から秋にかけてが多いようですが、決まっているわけではありません。その年度の採用活動が解禁されてから訪問するケースも少なくありません。キャリアセンター訪問の目的は、新しい就職支援の動きやスケジュールを知ることもありますが、最大の目的は学生の紹介と学内合同説明会への参加と考えていいでしょう。
 なお、訪問時の話題として、多くの企業が自社の紹介に終始しがちですが、キャリアセンターが知りたいのは自校OB/OGの活躍状況であり、具体的な求める人材タイプです。なかには求人票に書けない(文字として残しづらい)ような条件もあるでしょうが、それこそが重要な情報になります。

[5]新規訪問キャリアセンターは事前に調べる

 戦略的にターゲット校を設定する時、あるいは見直す時、いままで関係を持ってこなかった大学が視野に入ることがあります。採用実績のある大学のキャリアセンターなら採用実績があること、その社員が元気に働いていることを伝えれば、問題なく訪問を受け入れてもらえるはずです。
 採用実績のない大学の場合は、事前にキャリアセンターのホームページを研究し、どんな企業から採用しているのか、どういうキャリア教育をしているのかなどを調べます。大学によって、学生の人材タイプと自社の求める人物像がマッチしているかどうかの見極めが大事です。

[6]OB/OG訪問の受け入れ

 OB/OG訪問を行う学生は、残念ながら非常に少ないのが現状です。HRプロの調査(2014年卒)ではOB/OG訪問した学生は文理ともに3割程度、訪問社数も数社にとどまっています。
 企業に勤めているビジネスパーソンに連絡し、日時を決めて会うことの心理的障壁が高いからこんなに少ないのだろうと思います。しかしその障壁を乗り越えて、人事やOB/OGに連絡してくる学生は、社会人基礎力で定義されている「前に踏み出す力(主体性、働きかけ力、実行力)」が高いはずです。大いに受け入れるべきだと思います。
 採用ホームページに「OB/OG訪問歓迎」というメッセージを出すのも一案です。OB/OG訪問は業種・企業・職種研究の一環として行われることが多いのですが、対応した社員に惹かれて志望度を高める学生も多くいます。

[7]リクルーター教育と準備

 採用担当者の数は限られているので、社員に協力を要請し、リクルーターとして活動してもらいます。リクルーターの活動内容は、出身大学の研究室、ゼミに行って実施するミニ説明会、プレエントリー者への個別フォローです。一般的には学生と年齢が近い若手社員に依頼することが多いようですが、30代のエース級を出すこともあります。採用ホームページや入社案内に登場してもらった社員をリクルーターにすれば、学生が後でもう一度確認できるので、共感しやすいかもしれません。
 出身大学とは関係なく、セミナーに参加したり、選考段階にある学生をフォローして志望度を高め、選考途上での途中離脱を防ぐために活動する人をリクルーターと呼ぶ企業もあります。
 リクルーターの人選は重要です。学生はリクルーターを通じて、企業を知るのです。事前にリクルーター研修を行い、リクルーターが企業を代表していることを徹底させます。
 大学に行って説明する際の資料は、会社説明会と共通するものが多く、入社案内などのパンフ類、説明資料として作成したスライドです。メーカーならば製品も持参します。その他に動画があれば説明に便利です。専門業者が制作したものでなく、人事やリクルーターが社内風景や社員を撮影した映像でも役に立つはずです。

[本稿共同執筆者]
 HR総研(ProFuture株式会社)
   所 長 寺澤 康介 / 主任研究員 松岡 仁 / ライター 佃 光博


管理職のeラーニング講座、お試しできます

無料トライアル受付中

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品