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コーピングで始める「自分改造計画」【田中ウルヴェ京】 [2012.03.13]

希望部署に異動がかなわないまま5年が。募る苛立ち、どうすれば……?:コーピングで始める「自分改造計画」(6)


コーピングで始める「自分改造計画」~第6回:ケーススタディ(その4)
田中ウルヴェ京(メンタルトレーナー/コーピングコーチ)
株式会社MJコンテス 代表取締役社長

毎年自己申告で、違う部署への希望を会社に提出しているのに、全く希望が通らない。1、2年ならまだしも5年がたち、自分の描くキャリアプランが実現できないイライラが募っているという状況にご自身が置かれたら? 今の仕事には慣れているので、「ただ働く」ということであれば問題はないけれど、こんな状態では今任されている業務にも気持ちが入らない……。このような状況下で、あなたはどんな行動を取るでしょうか?

6回目:ケーススタディ(4)
毎年、自己申告で営業に異動したいという希望しているものの、全く希望が通らず、5年が経過しています。今の業務自体には、慣れもありますが、自分の描くキャリアプランが実現できないイライラが募り、気持ちが入っていきません。こうしたやり場のない怒りと不満をどうすればよいでしょうか。

■ストレス原因が明らかなら、コーピングはそれほど難しくない

会社勤めをしていると、時に思いがけない辞令が下ることはよくあります。それと同様に、自分がいくら希望しても、思い通りの部署への異動がかなわないということも多々あるでしょう。例題に挙げたようなケースの場合のコーピングは、実はそれほど難しくありません。なぜなら、ストレスの原因となっている問題が、すでに明らかだからです。

この連載の第3回で、ストレスの定義とは「刺激によって心身にひずみが生じた状態」であるということを図を用いて解説したと思います。

[図表]ストレス発生までの流れ

コーピングで有効となる手法は、ストレスの発生過程と深く結びついているものですが、この「刺激」に対するコーピングというのは、実はその代表的なものの一つでもあります。

刺激に対するコーピングでは、刺激の原因そのものを除去、あるいは軽減することを推奨しています。この例の場合は先にも述べたように、ストレスの原因となる問題が「希望の部署への異動がかなわず、思い描いたキャリアプランが実行できない」ということで、とても明確です。

■刺激に対するコーピングの三つの方法

問題解決の方法はたくさんあるでしょうが、大まかに分けると、刺激に対するコーピングには、以下の三つを挙げることができるでしょう。

(1)相手に働き掛ける

問題を解決するに当たり、他人、相手側の存在が前提になっているような場合には、その相手側への働き掛けが重要となります。相手が企業であるだけに、なかなかすぐにコーピングの結果が得られないこともありますが、例題のようにすでに会社に対し、異動への申請をしている状態というのは、“相手には働き掛け済み”の状態と言えるでしょう。

(2)自力で克服する

この手法は、ストレスの原因が「自分の努力でカバーできる問題」である場合に適応できるものです。例えばもしもあなたが「仕事処理が他人より遅い」ということをコンプレックスに感じていたとします。その場合、仕事処理が早くできるように勉強したり、経験を積んだりしながら、自ら努力をするのはとても建設的な解決方法と言えます。

(3)回避する・逃げる

どうにかしたいけれど、(1)も(2)も難しい、また、どちらの方法をとっても結果がでないという場合には、残された選択肢として「刺激から逃げる」というのも立派なコーピングの一つです。例題で言うなら、思いきって会社を辞めて希望の仕事ができる職場環境に自ら移動する、というのがその方法になるでしょう。

「逃げる」と言うと、どうしてもマイナスのイメージが浮かぶと思いますが、必要あれば堂々と刺激から逃げるのは賢いことです。特にキャリアプランを自ら明確に描いており、その道を実現するのに今の環境下では難しいのであれば、思いきった選択もありかと思います。

■自分の人生のプライオリティを見直してみる

以上が刺激に対するコーピングの手法三つですが、例題のような場合、その性質やご自身の置かれた諸事情によっては、すぐに実行できないこともあるかもしれません。そんな時は、どうぞご自身の人生のプライオリティ(優先順位)の見直しをしてみてください。

今何が優先されるべきなのか、何を実現できれば自分は満足なのか、それが今の会社にいることなのか、会社にいるのが優先であればいつまで異動願いを出し続けるつもりなのか、新天地での挑戦もありなのか、挑戦するならいつならタイミング的にベストなのか――などなど、深く自問自答してみてください。

一度しかない人生。どんな選択をするにせよ、後悔のないように生きたいものです。

profile  田中ウルヴェ京(メンタルトレーナー/国立鹿屋体育大学客員教授)

1967年生まれ。聖心女子学院初中高等科を経て、日本大学在学中の1988年にソウル五輪シンクロ・デュエットで銅メダル獲得。1989~1999年に日本代表チームコーチ、アメリカ五輪ヘッドコーチアシスタント、フランス代表チーム招待コーチなどを歴任。1991年より渡米、米国カリフォルニア州セントメリーズ大学大学院健康・体育・リクリエーション学部修士課程修了。99年からは米国アーゴジー心理専門大学院にて認知行動療法とスポーツカウンセリングを、2000年米国サンディエゴ大学院にてパフォーマンスエンハンスメントとアスレティックリタイヤメントを学ぶ。2001年に起業し、心身の健康をテーマに、株式会社MJコンテスを経営。アスリートからビジネスパーソンまで幅広くメンタル指導を行う一方、東京・白金台と大阪にピラティススタジオ「DMJボディバランシング」を持つ。企業研修や講演は年に200を数え、最近では報道番組でコメンテーターも務める。夫はフランス人、二児の母。『書くだけで人生が変わる{感謝日記} すぐに幸福を引き寄せる30の方法』(実業之日本社)、『「リーダー力」を鍛える!メンタルトレーニング実践講座』(PHP研究所)など著書、共著、訳著多数。
http://www.mjcomtesse.com


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