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Business Report-我が社の次の一手 株式会社トランストラクチャ [2012.02.10]

人事定量分析サービス「人事アナリシスレポート」(第1回) 「経営に貢献する人事」として求められるもの-人事の現況を知る

林 明文 はやし あきふみ

株式会社 トランストラクチャ

代表取締役 シニアパートナー

人事の課題を客観的なデータで把握しているか?

経営環境が激変する中で、企業が力強く成長するためには、社員の生産性の向上とともに人件費コストの適正化が不可欠である。経営に貢献する人事として現在の人事制度や運用が適正に機能しているかを、経営も人事も正確に把握しなければならない。特に最近では、ダイナミックな人事の方針転換が求められており、そのために現状の人事の課題を客観的に定量的に把握する必要がある。

自社の人事の現況を正確に把握・分析していると自信を持って言える企業は多くない。
また、経営者が認識する人事の課題と人事部門の認識は一致していないこともある。さらに、社員の認識や、外部(株主や親会社など)から見た場合の課題の認識が大きく異なることも多々見られる。このことは、正確な人事の状況が把握できていないことにほかならない。

最近の人事の課題は、(1)人件費、(2)人員数・人員構成、(3)人件費単価、(4)人事制度と運用、(5)将来課題、(6)モチベーション――のそれぞれの分野で発生している。

(1)人件費は過剰であり削減しなければならない企業が多い。(2)人員数も過剰気味であり、特に製造業などでは正社員数が問題となるケースが多く見られる。さらに人員構成については深刻な企業が少なくない。等級・グレード別の適正な人員構成に比較して、いびつな構成になっている企業が多数見られる。また、社員の高年齢化も重要な課題である。(3)人件費の単価については外部労働市場を勘案して管理することが今日の人事管理として重要になっている。(4)人事制度・運用では、今後の日本型の"実力・成果型人事制度"はどうあるべきかが問われ続けている。

このように、現在でも重要な課題を抱えている一方で、将来を予測すると現在の課題がさらに増幅してしまう企業も多い。若手社員が少ない企業などでは、将来の事業の担い手が少なく、将来コア社員たる管理職社員が不足することが予想されるケースも目立つ。社員が高いパフォーマンスを上げるには(6)モチベーション管理も重要性が高い。

人事に関する課題は、それぞれの企業によって異なるが、重大で緊急な課題を抱えている企業も少なくない。本来は、こうした人事の課題に直ちに対応する必要があるが、日本企業では、人事に関する施策をダイナミックに行うにはさまざまな制約がある。労働組合との円滑な関係を保ち、コンプライアンスを順守しながら人事改革を行わなくてはならないからだ。そうなると直観的に非常に困難なことであるとい感覚が常態化し、結果的に、経営者も人事部門も、対応できそうな人事の課題に意識が行きがちになる。そのことは、本質的な人事・雇用に対する抜本的な改革を実施する必然性を、最初から排除しているとも言えるだろう。

しかし、今後の日本企業の経営環境や人事に関するさまざまな制約を想定すると、人事の現況や将来の課題を正確に把握して、スピード感ある対応策を実行する時期に来ていることは明白だ。そのためには、現在および将来の人事の課題を、客観的に定量的に、誰が見ても同じ重要度で認識できる状況把握の"共通言語"が必要になってくる。人事をできるだけ定量的に可視化することが、今後の経営に貢献する人事として必須になってくるのだ。このような定量的な、誰でもが理解できる合理的なアプローチがあってこそ、経営者、経営企画、経理や親会社、株主などに対して、適正な人事管理を行っていることを証明するものともなる。

人事を革新していくために"感覚的"な人事から脱却する

日本企業における人事管理は、経営に対する影響力は大きいものの、管理レベルは非常に低いと言わざるを得ない。こうした状況を打破して、「人事部門が人事管理を適正に運用しないと経営が成り立たない」と言われるくらいの重要な機能として、社内外に再認識されることが求められている。換言すれば、新しい経営計画の達成を人事部門が人事の観点で保証するとも言えるだろう。

図:人事の図式

本来、人事は経営により大きな貢献ができる機能を有している。しかし、それは今までの発想の延長で行えるものではない。自社の人事がどのような課題を抱えているのか、どの程度深刻なのかという事実に真正面から対峙し、さらには社内で共有する勇気が必要である。そのために人事は自ら武装しなければならない。今までのような感覚的、定性的な現状認識を改め、徹底した合理主義に立ち、定量的に判断するスキルを獲得する必要がある。"人事の見える化"という言葉をたまに見かけるが、その程度のレベルではなく、人事の定量的分析・診断の具体的な手法を習得することが今後の人事部門のコアノウハウであり、経営に資する人事として成長することが最も重要であることを再認識しなければならない。

 『人事アナリシスレポート』に関するサービス案内

http://www.transtructure.com/consul/analysis.html

 セミナー情報

http://www.transtructure.com/seminar/index.html

写真:林 明文さん

Profile

林 明文 はやし あきふみ

株式会社トランストラクチャ 代表取締役シニアパートナー
青山学院大学経済学部卒業。トーマツコンサルティング株式会社に入社し、人事コンサルティング部門シニアマネージャーとして、数多くの組織、人事、リストラクチャリングのコンサルティングに従事。その後、株式会社ウエイステーション(ライトマネジメント コンサルタンツ)の代表取締役社長を経て現職。この間、人事・雇用に関するコンサルティングとともに講演、執筆活動を数多く行っている。主たる著書に『人事リストラクチャリングの実務』(実業之日本社)、『人事制度改革と雇用調整の実務』(中央経済社)、『CFOハンドブック』(中央経済社・共著)、『よくわかる希望退職と退職勧奨の実務』(同文館出版)、『人事の定量分析』(中央経済社)がある。


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