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[2011.06.27]

事故で会社に損害を与えた場合、その損害額を賞与考課に反映させることは労働基準法16条に抵触しますか?


A 違約金を定めたり、損害賠償額を予定したりしない限り、違反にはなりません。

1.賠償予定の禁止

労働基準法では、違約金を定めたり、損害賠償額を予定したりする契約を禁じています。違約金や損害賠償額を予定する契約を禁じているのは、このような契約が労働を強制することにつながったり、労働者の精神的自由を不当に拘束し、使用者に隷属することになったりすることを防止するためです。

2.違約金

ここでいう「違約金」とは、労働者が労働契約に基づく義務を履行しない場合に、労働者や身元保証人が使用者に支払うべきものとあらかじめ定められた金銭を、実際に損害が発生したか否かにはかかわらず支払うべきものです。質問のように、賞与の考課において、例えば「安全意識」や「注意力」などの項目で事故について査定を行い、その結果として賞与額が減少するのであれば、「違約金」を定めたこととは性格が異なるので、法違反にはなりません。

3.損害賠償を予定する契約

次に「損害賠償額を予定する契約」とは、労働契約に基づく労働者の債務不履行の場合に、賠償すべき金額を実際の損害額にかかわらず一定の金額として定めておくことをいいます。つまり、1回の事故について5万円などと定めるケースがこれに当たります。しかしながら、本条は実際に損害が生じた場合に賠償を求めることまでは禁止していません(参考資料②)。また、労働契約の締結に当たり、債務不履行によって使用者が損害を被った場合、その実際に生じた損害額に応じて賠償を請求することを定めることや、就業規則等に規定することも、本条に抵触するものではないとされています。

4.結論

これらを基に考察しますと、事故を起こしたことを理由として、あらかじめ定められた違約金や制裁金を賞与において控除することは、本条違反として取り扱われますが、人事考課において評価点を下げ、それによって結果として賞与額が下がったということであれば、違約金の定めとはいえず本条違反とはなりません。

<参考資料>
①労働基準法第16条
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない
②昭22.9.13 発基17
本条は、金額を予定することを禁止するのであって、現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止する趣旨ではないこと

回答者 益田浩一郎 社会保険労務士(益田社会保険労務士事務所 代表)


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