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[2011.06.27]

業務上災害に遭い、休職している社員に対して、休職期間を欠勤として取り扱うことができますか?


A 原則として賞与を支給するか否かも含め、当事者間の取り決めによります。ただし、業務上災害という事情を考慮して定めるべきです。

1.業務上傷病に対する労災保険からの給付

賞与は、就業規則等にその支給条件が明確に定められていれば、労働基準法上の賃金とされます。しかし、賞与支給の有無、支給する場合の条件などは、すべて当事者間の約定(就業規則等を含む)によって定められるものなので、労務提供があれば使用者から必ず支払われる月例賃金とは異なり、契約によって賞与を支払わないと定めることも、一定の条件の下で支払うと定めることも可能といえます。したがって、会社の業績や労働者の勤務成績が一定の水準に満たない場合には、賞与を支給しないと定めることも自由です。
次に、労働基準法では、業務上の災害によって労働者が傷病にかかり、休業した場合、使用者に次の二つの義務を課しています。

①療養補償、休業補償および障害補償等の補償を行うこと(労働基準法第75~77条)
②年次有給休暇の付与に当たっての出勤率の算定に際し、出勤したものとして取り扱うこと(労働基準法第39条8項)

このうち、①の補償義務については、労災保険が、その補償の範囲において補償を行うので、使用者の補償義務が免責されます。
つまり、労働者が業務上の災害のため休業する期間中は、労災保険が労働者への補償を代わりに行ってくれるので、使用者はその間の賃金を必ずしも支払わなくてもいいということになります(ただし、被災当日から3日間は、労災保険の待期期間となることから、その期間については使用者が補償義務を負うことになっています)。

2.業務上傷病による休業期間中の賞与支払い義務の存否

業務上の災害によって労働者が傷病にかかり休業した場合に、使用者に義務付けられている事項は前述の二つであり、賞与支払い義務までは課されていません。よって、業務上災害により休業している社員に対して、賞与を支払うのか支払わないのかは、使用者が自由に決めることができると解されます。
しかし、業務上の災害による傷病によって休業を余儀なくされている場合は、いわゆる私傷病欠勤や休職とは異なるとも考えられることから、全期間を「欠勤扱い」とはせずに、一定の基準を設けて賞与を支払う企業もあります。

労災保険における休業補償給付は平均賃金の60%、特別支給金が20%支給されるものの、実際に労働者に支給されるのが、平均賃金の80%相当額であることなども考えれば、私傷病欠勤や休職などと同様に取り扱うことはいささか酷であるとも考えられます。このような場合の取り扱いについても労使で話し合い、決定することが望ましいといえます。

回答者 益田浩一郎 社会保険労務士(益田社会保険労務士事務所 代表)


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