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[2011.06.27]

住宅建設資金を労働者に融資し、毎月の賃金や賞与から返済させることは、前借金相殺の禁止の規定に違反しますか?


A 身分的拘束を伴わず、返済前であっても退職の自由が確保されているか否かで判断されます。

1.前借金の禁止とは

「前借金」とは、労働契約の締結の際、またはその後に労働することを条件として使用者から借り入れ、将来の賃金により弁済することを約する金銭をいうものとされています。非常に強く労働者を拘束することから、強行法規である労働基準法では、これを禁止しているのです(参考資料①~②)。

2.本件の場合

住宅建設資金などは、金額が高額に上り、その返済期間も相当長期間ではありますが、貸し付けの理由が真に労働者のためで、また労働者の申し出に基づくものでもあり、返済金額も月例賃金や賞与、退職金等によって生活を脅かすさない程度に返済できるものであることや、返済前であっても退職の自由が制約されていないことなど、身分的な拘束を伴うものでない限り、法に抵触することはないと解されます(参考資料②~③)。

<参考資料>
①労働基準法第17条
使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない
②昭23.10.15 基発1510、昭23.10.23 基収3633、昭63.3.14 基発150
法第17条の規定は、前借金により身分的拘束を伴い労働が強制されるおそれがあること等を防止するため『労働することを条件とする前貸の債権』と賃金を相殺することを禁止するものであるから、使用者が労働組合との労働協約の締結あるいは労働者からの申出に基づき、生活必需品の購入等のための生活資金を貸付け、その後この貸付金を賃金より分割控除する場合においても、その貸付の原因、期間、金額、金利の有無等を総合的に判断して労働することが条件となつていないことが極めて明白な場合には、本条の規定は適用されない
③昭22.9.13 発基17、昭33.2.13 基発90
本条の規定は、金銭貸借関係と労働関係とを完全に分離し金銭貸借関係に基づく身分的拘束関係の発生を防止するのがその趣旨であるから、労働者が使用者から人的信用に基づいて受ける金融、弁済期の繰上げ等で明らかに身分的拘束を伴わないものは、労働することを条件とする債権には含まれないこと

回答者 益田浩一郎 社会保険労務士(益田社会保険労務士事務所 代表)


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