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[2011.07.12]

出張先で業務を終え、ホテルへ戻る際の交通事故は業務上災害に当たりますか?


A 出張に付随する行為であり、特段の事情がない限り業務上の災害として認められます。

労災保険法では、「業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害又は死亡」に関して保険給付を行うこととしています。
労働者が被った傷病等が業務上として判断されるためには、「業務起因性」が認められなければならず、業務起因性が認められるためには、「業務遂行性」が認められなければなりません。「業務遂行性」とは、労働者が「労働契約の本旨に基づき事業主の支配下にある状態」とされており、具体的には、次の三つに大別することができます。

①事業主の支配・管理下にあって業務に従事している場合
例えば、業務行為はもちろんのこと、業務行為に伴う一定の行為(用便や飲水などの生理的必要行為、作業の前後における準備行為や後始末、作業に必要な行為)を行っている場合

②事業主の支配・管理下にあるが業務に従事していない場合
例えば、休憩時間などで事業場施設および事業場附属施設内で自由行動が許されている場合

③事業主の支配下にあるが、管理下を離れて業務に従事している場合
例えば、出張、外出、その他事業場外で用務に従事している場合

「業務起因性」とは、労働者が「労働契約に基づき事業主の支配化にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められること」が必要とされています。出張の場合、上記③に該当することとなりますが、他に業務起因性が認められないような原因(出張者の積極的な私的行為、恣意的行為など)がない限り、業務起因性が認められることになります。

出張中は事業主の管理下を離れ、その間、出張者の個々の行為について事業主の直接的な指揮監督を受けるものではありませんが、用務遂行のため事業主に対する責任を負い、出張の全過程において包括的に事業主の支配を受けていることから、その限りで業務遂行性が認められることになります。したがって、労働者が通常の、または合理的な経路・方法によっている限り、積極的な私的行為、恣意的行為等にわたるものを除き、出張中の災害であっても業務上と認められることになります。

しかし、泥酔して騒いだために階段から転落した場合や、映画を見に行って映画館で転倒したというような、私的行為や恣意的行為によって積極的に自ら招いた災害には業務起因性は認められません。
ご質問のように、出張先で業務を終え、ホテルへ向かう行為は出張用務に付随するものであり、私的な目的で通常の、または合理的な経路を外れていたなどの特別な事情がない限り業務遂行性が認められ、その行為中の事故による負傷については業務起因性が認められることから、業務上の災害と認められ、労災保険の給付を受けることができます。

回答者 益田浩一郎 社会保険労務士(益田社会保険労務士事務所 代表)


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