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[2010.12.02]

深夜勤務中の仮眠時間について、通常の賃金ではなく、泊まり勤務手当のような形式で、別立ての賃金額を設定することはできますか。


A 基本的には可能ですが、その場合でも時間外・深夜労働の割増賃金を別途支払う義務は発生します。

1.不活動仮眠時間の賃金

深夜勤務中の仮眠時間は、一定の事態が発生した場合にこれに対応することが義務付けられていますが、特に何もなければ具体的な労働をしていない不活動時間となります。そのような仮眠時間に、通常の勤務時間と同様の賃金を支払うことに抵抗を感じることもあると思います。
しかし仮眠時間は、仮眠室で待機しておく必要がある点で場所的な拘束があり、使用者の指揮監督下から完全に解放されたとはいえないため、休憩時間ではなく労働時間と評価されます。
そこで仮眠時間の賃金として通常の賃金ではなく、「泊まり勤務手当」のような別立ての賃金を支給するという方法が考えられます。労働契約の内容は、法律に違反しない限り使用者と労働者の自由な合意によって決めることができますので、仮眠時間中の賃金を別立ての手当とするという方法も原則として許されます。

2.最高裁の判断

ビル管理会社に雇用された警備員の深夜勤務中に設けられた仮眠時間の取り扱いについて、仮眠室という場所的な拘束があり、一定の事態への対応が義務付けられていたことから、仮眠時間を休憩時間ではなく労働時間であると判断しました。一方、仮眠時間の賃金については、別途泊まり勤務手当を支払う旨の賃金規定が存在したことから、契約上、仮眠時間については泊まり勤務手当以外の賃金を請求する権利はないと判断しました(参考資料①)。

3.不活動仮眠時間も労働時間

仮眠時間中の賃金を、通常の賃金ではなく「泊まり勤務手当」に代えて支払うことが可能であるとしても、仮眠時間は労基法上の労働時間となりますので、労基法(37条)が定める割増賃金の支払い義務を免れることはできません。よって深夜割増手当のほか、仮眠時間を含めた労働時間が8時間を超える場合には、時間外割増手当の支払い義務も発生します。
また最低賃金法も適用となりますので、「泊まり勤務手当」を仮眠時間で割った額が最低賃金額を上回るように設定する必要もあります。

<参考資料>
①大星ビル管理事件(最高裁一小 平14.2.28判決)

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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