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[2011.07.19]

緊急連絡に備えて会社に社員を待機させた場合、賃金を支払う必要があるか?


A 緊急事態発生の場合の対応を義務付けて待機させた場合は、実際に作業が生じなくても賃金を支払う必要があります。

1.待機時間は労働時間か

実作業に従事していない「不活動時間」についても、使用者の指揮命令の下にある場合は労働時間に該当します。したがって、緊急連絡に備えて会社内で社員を待機させた場合は、指揮命令下にあるものとして労働時間に該当すると考えられます。また、待機の結果、現に作業に従事した場合、仮にそれが短時間の軽作業でも通常の労働時間に該当し、通常の労働時間の賃金の支払が必要です。

2.仮眠時間は労働時間か

待機中の仮眠が許されている場合、それでも労働時間に該当するのかどうかが問題となりますが、仮眠時間であっても、作業を必要とする場合には直ちに対応することが義務付けられている場合には、やはり労働時間となります。この点について、建物の管理・警備業務について仮眠時間が労働時間と認定された例として、大星ビル管理事件(最高裁一小 平14.2.28判決)があります。

その判決では、「不活動仮眠時間において、労働者が実作業に従事していないというだけでは、使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず、当該時間に労働者が労働から離れることを保障されていて初めて、労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができる」としました。そして、仮眠室における待機と警報や電話等に対して直ちに相当の対応をすることを義務付けられている以上、実作業の必要が生じることが皆無に等しいなどの事情がない限りは、労働からの解放が保障されているとはいえず、仮眠時間も労働時間に該当するとしました。

3.賃金の支払い

なお、賃金の支払いに関しては、労働基準法上の労働時間だからといって、当然に通常の時間単価の賃金が発生するものではなく、いくら支払うかは労使の取り決めによって決まります(大星ビル管理事件)。
もっとも、特段の定めがなければ、通常の時間単価を支払うことが合理的といえますが、労使で待機手当など一定の額が合意されている場合にはそれによることができます。ただし、深夜割増、時間外割増の割増部分(25%部分)については、労働基準法上、計算方法が定められていますので、「通常の労働時間の賃金」を基に計算する必要があります(労働基準法37条1項)。

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)


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