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[2010.12.02]

会社の負担で海外に留学した労働者が、留学から帰国後、短期間で退職した場合に留学費用の返還を求めることはできますか。


A 業務とは直接関連がない自己啓発のための留学の場合、労働者に貸し付けた留学費用の返還を求めることは可能です。

1.業務としての留学

留学には業務としての留学と、業務とはまったく無関係な労働者の自発的な留学とに分けられます。
企業が、従業員の能力開発の一環として業務命令で行う留学は、業務そのものですので、留学費用は会社が全額負担しなければなりません。業務としての留学の場合、労働者に留学後の一定期間の勤務を約束させて、これに反して退職した場合に留学費用の返還を求めることは、労基法16条(参考資料①)違反となる可能性が高いです。
裁判例では、語学力や業務遂行能力の向上を目的とした海外派遣研修(参考資料②)や、会社の業務に関連のある専攻学科への海外留学(参考資料③)が業務としての留学と判断され、留学終了後5年以内に退職した場合に、留学費用を全額返還させる旨の合意や規定が労基法16条に違反し無効とされました。

2.労働者の自発的な留学

労働者が自発的に応募した留学で、留学先の選択も本人に任せられ、業務とも無関係な留学の場合、留学費用を労働者に任意で貸し付け、一定期間の勤務を条件に免除することは労基法16条違反にはなりません。
裁判例でも、会社が負担した留学費用は、一定期間勤務すれば返済を免除されるという性格のものであって、労基法16条が禁止する違約金の定めには該当しないと判断したものがあります。(参考資料④)

<参考資料>
①労基法16条(賠償予定の禁止):使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
②富士重工業事件(東京地裁 平10.3.17判決)
③新日本証券事件(東京地裁 平10.9.25判決)
④長谷工コーポレーション事件(東京地裁 平9.5.26判決)

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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