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[2010.12.02]

労働者が、2週間後に退職し、それまでの間、有給休暇を取得する旨を申し出てきましたが、これを認めると業務の引き継ぎができません。退職日の変更を命じてもよいですか。


A 基本的に、退職日の変更を命じることは認められないと考えられます。

1.一方的な退職通知の予告

正社員の一般的な契約形態である期間の定めのない雇用契約においては、いつでも解約の申し入れをすることができ、その場合、原則2週間が経過すれば雇用契約は終了することとされています(民法627条)。労働者が退職予定日の2週間以上前に、退職の申し入れをした場合、労働者との合意により変更する場合を除き、退職日を変更することはできないと考えられます。

2.有給休暇の時季指定権と時季変更権

所定の要件を満たした場合、労働者は年次有給休暇の権利を当然に取得し、時季を指定して有給休暇を取得することができます(労基法39条)。ただし労働者から請求された時季に有給休暇を与えることが、事業の正常な運営を妨げる場合は、使用者は時季変更権を行使して「他の時季」に年休取得予定日を変更させることができます。(労基法39条4項)。
使用者の時季変更権の行使は、単に事業の正常な運営を妨げる事由が存在するという理由で足り、使用者が代わりの日を指定する必要はありません。単に有給休暇の時季指定を承認しない旨を、労働者に通知すれば足りるとされています。(参考資料①)

3.有給休暇の退職時一括請求

しかし使用者が時季変更権を行使するためには、「他の時季」に有給休暇を付与できることが前提となりますので、労働者が未消化の有給休暇を退職時に一括請求した場合、使用者が時季変更権を行使したとしても、代わりの有給休暇を与えることができないため、使用者は時季変更権が行使できないと考えられています。(参考資料②)
結局、業務の引き継ぎが必要な場合は、労働者との話し合いによって退職日を延ばしてもらうほかありません。

<参考資料>
①電電公社此花電報電話局事件(最高裁一小 昭57.3.18判決)
②菅野和夫『労働法(第9版)』333頁

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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